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消えゆく地域政党 「老舗」の「減税日本」も名古屋市議選は正念場

年1454万円の市議報酬の維持が決まり、議場で声を荒らげる減税日本代表の河村たかし名古屋市長(手前)=同市役所で2019年3月15日午後4時8分、三上剛輝撮影

 各地でブームとなった地域政党が消えゆく中、河村たかし名古屋市長が率いる減税日本は2010年設立で生き残っている「老舗」の一つだ。かつては同市議会に最大会派となる28人を送り込み、国会議員を擁する国政政党にもなったが、現在は相次ぐ不祥事などで所属議員は市議8人のみ。少数会派に転落し、29日告示の市議選は党の存亡をかけた戦いになる。

 今月15日の市議会本会議最終日。「恥ずかしいぞ、お手盛り!」。市議報酬を巡って自らが提出した「年800万円の恒久化」の条例案が否決され、議場に河村市長の怒号がむなしく響いた。議会は現在の1454万円の報酬維持を決めた。

 「市議報酬800万円」は、減税が議会の解散請求(リコール)成立に伴う11年の市議選で掲げた看板政策の一つ。減税の躍進で実現させたが、議席が減った16年、自民などが現在の額に増額させた。河村氏は「この非力、なんたることか」と悔しがり、今回の統一選に市議報酬を争点化して臨む姿勢を示す。しかし、ある自民市議は「もうネタが古い。市民の間にもかつての熱気はない」と冷ややかだ。

 減税は河村氏個人の地元人気は変わらないが、党勢の低迷に歯止めがかからない。今回の統一選は維新と候補者を重複させないことで合意したものの、候補者探し自体が難航し、「任期は2期8年まで」としていた内規を事実上撤廃。市議選では3選を目指す現職5人も公認し、なんとか全16選挙区の候補擁立にこぎ着けた。ある減税市議は「素人議員が大半で他会派にやり込められる日々だった」と振り返りつつ、「当初の勢いがなくなると候補者のなり手探しも大変で、河村市長の後継者も見つかっていない」と話す。

 自民、公明などは減税への攻勢を強める。昨年12月以降、減税市議が自宅に建築基準法違反のブロック塀を設置していた問題を議会で取り上げ、議会の広報紙全4ページに問題の経緯を詳報した。一方で別の減税市議は今月22日、自民市議から昨年11月に顔をたたかれたり「クズ」などと暴言を浴びせられたとして、傷害などの容疑で愛知県警に告訴した。対立は政策論争を離れ泥仕合の様相を見せる。

 市議選に向け、ある自民市議は「市長人気頼みの減税日本に引導を渡したい」と手ぐすねを引く。減税市議の1人は「議員の高額報酬などに対する市民の不満はたまっているはず」と党勢回復に期待をかける。地域政党としての独自の存在感が示せるのか、減税日本の真価が問われる。【三上剛輝】

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