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「シナリオ」でもあるかのよう… 首相会見に行ってきた

手元の資料に目を通しながら記者の質問に答える安倍晋三首相=首相官邸で2019年12月9日午後6時27分、梅村直承撮影

 季節外れの「桜を見る会」に揺れた臨時国会が9日、閉会した。「消えた招待者名簿」「悪質マルチ商法企業とのつながり」などなど、国会は閉じても、疑問は膨らむ一方だ。ならば安倍晋三首相にじかに疑問に答えてもらおう! 毎日新聞の取材班は、聞きたいことをノートに書き連ね、首相官邸の記者会見に乗り込んだ。ところが…。【江畑佳明、吉井理記/統合デジタル取材センター】

 「乗り込んだ」と書くと勇ましいが、江畑、吉井両記者は、国会議員が事務所を構える議員会館や国会議事堂内での取材経験はあっても、首相官邸に入るのは初めてである。

 政治部記者は、官邸取材ができる特別のIDカードを持っているけれど、我々2人は日ごろ、政治から文化、社会まで幅広くデジタル向けの記事を書く部署に所属しており、いわば「部外者」だ。事前に官邸に社名や氏名などを届け出なければならない。ちなみにこの届け出、所定欄にペンで書き込む。官邸の報道担当部署に手書きの用紙をファクスで送信。「手書き」「ファクス」。今や貴重である。

 そんなわけで東京・永田町の首相官邸へ。2人は言葉に出さないが、緊張気味である。首相官邸のいくつものセキュリティーチェックやら所持品検査やらを受けつつ、会見場にたどりついた時は、それだけで達成感を感じた。

 その会見場。ひな壇には安倍首相が立つ演台と、秘書官らが書いた会見用の原稿を映し出して、首相が読める「プロンプター」と呼ばれる器具が、演台の左右にセッティング済み。読者も、記者会見のテレビ中継で、安倍首相の目線が左右の同じ場所を往復する姿をご覧になったことだろう。これは、左右のプロンプターが映し出す原稿を首相が読んでいるためだ。

 用意された記者用の椅子は50~60人分ほどに対し、出席記者は30人ほどか。最前列から2列目ぐらいまでは官邸取材を担当する内閣記者会加盟の各報道機関の記者用である。

 部外者の我々、やや遠慮気味に後列に陣取り、首相を待つ。演台脇には、首相の警備を担当するSPが油断なく目線を会見場に走らせていた。

 イヤな予兆は、すでにこの時からあった。会見直前、官邸の報道担当職員がこんな注意をしていたのだ。「時間の都合で質問は1人1問まで」。2人とも、山ほど聞きたいことがある。1問だけの…

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江畑佳明

大阪府寝屋川市生まれ。1999年入社。山形支局を振り出しに、千葉支局、大阪社会部、東京社会部、夕刊編集部、秋田支局次長を経て、2018年秋から統合デジタル取材センター。興味があるのは政治、憲法、平和、ジェンダー、芸能など。週末は長男の少年野球チームの練習を手伝う。

吉井理記

1975年東京生まれ。西日本新聞社を経て2004年入社。憲法・平和問題、永田町の小ネタ、政治家と思想、東京の酒場に関心があります。会社では上司に、家では妻と娘と猫にしかられる毎日を、ビールとミステリ、落語、モダンジャズで癒やしています。ジャズは20代のころ「ジャズに詳しい男はモテる」と耳に挟み、聞き始めました。ジャズには少し詳しくなりましたが、モテませんでした。記者なのに人見知り。

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