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「みんなちがって、みんないい」 首相の所信表明は何だったのか 「多様性」どこへ?

衆院本会議で所信表明演説をする安倍晋三首相=国会内で10月4日、川田雅浩撮影

 「みんなちがって、みんないい」。安倍晋三首相は臨時国会初日の10月4日、所信表明演説で金子みすゞさんの詩「私と小鳥と鈴と」の一節を引用し、多様性を認め合う社会の重要性を強調した。しかし、今月9日に閉会したこの国会を通じて目立ったのは、障害者雇用に触れた「桜を見る会」の名簿廃棄問題への釈明や「決めつけ」のヤジなど、首をかしげるものばかり。あの所信表明はなんだったのか。

うさんくささ

 「受け狙いすぎて気持ち悪さを感じる」と話すのは、コラムニストの小田嶋隆さん。「安倍政権は、自分たちがやりたいことからの逸脱を許さないような雰囲気があります。政権とかけ離れた美辞麗句が並び、どうしてもあざとさやうさんくささを感じてしまいます」。ジャーナリストの青木理さんも「支持を得るためのものだったのでしょう。臨時国会の態度は言っていることと全く違った」と語った。

 演説を振り返りたい。「『みんなちがって、みんないい』。新しい時代の日本に求められるのは、多様性であります。みんなが横並び、画一的な社会システムの在り方を、根本から見直していく必要があります。多様性を認め合い、全ての人がその個性を生かすことができる。そうした社会を創ることで、少子高齢化という大きな壁も、必ずや克服できるはずです」――多様性を認め合う社会に向け、非常に前向きな内容だ。「演説の内容には全面的に賛成できた」(青木さん)という人は多いのではないだろうか。

「障害者」のせい?

 しかし、首相はこの高邁(こうまい)な目標を忘れてしまったかのようだった。思い出されるのは、今月2日の参院本会議。桜を見る会の招待者名簿を巡り、野党が資料要求した5月9日に廃棄したことへの釈明だ。招待者名簿は4月の会の終了後、速やかに廃棄する予定だったが、「シュレッダーの空き状況や、担当である障害者雇用の短時間勤務職員の勤務時間との調整を行った結果、使用予定…

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