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あなたの都知事選

歌手、介護士、元銀行員…過酷な選挙なぜ出馬? 都知事選に挑む人たち

告示翌日の朝、東京都知事選の立候補者ポスター掲示板に目を向ける通勤客ら=東京都中野区で2020年6月19日午前8時55分、斎川瞳撮影

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 人口約1400万人の首都・東京のかじ取り役を選ぶ都知事選が始まった。2003年以降の当選者がいずれも200万票以上を獲得しており、全国的にも当選のハードルが極めて高い選挙のひとつに数えられる。現職の小池百合子氏(67)を含め立候補したのは22人。過酷な選挙に挑む人たちはなぜ名乗りを上げ、何を訴えるのか。一定の票を獲得できない候補には供託金300万円が返還されない結果も待っている。【斎川瞳】

欠かせない知名度

 都知事を務めた歴代9人の顔ぶれをみると、初代~4代目は官僚出身者が多かったものの、1995年に当選した5代目の青島幸男氏以降はテレビにも出演する著名人が続く。タレントとして活躍していた青島氏はほとんど選挙活動をしなかったが、その知名度もあり無党派層から幅広い支持を集めた。昭和を代表するスターを弟に持ち、芥川賞作家でもある石原慎太郎氏は国会議員として閣僚を経験した後に立候補し、4期連続で知事を務めた。

 石原都政で副知事を務め、後継となった猪瀬直樹氏も作家として知られ、過去最多となる約434万票を得た。8代目の舛添要一氏と9代目の小池氏もメディアを舞台に活動する機会が多く、閣僚時代もその言動が度々取り上げられるなど、高い知名度があった。

過去最多22人、さまざまな顔ぶれ

2020年都知事選の立候補者

 今回立候補した新人の顔ぶれは弁護士や介護士、歌手、元銀行員などさまざまだ。現職を含む計22人の候補者数は過去最多だった前回選の21人を更新した。

 れいわ新選組代表の山本太郎氏(45)は告示3日前に出馬表明した。俳優として活動し、13年参院選の東京選挙区で約66万票を得て初当選。19年参院選では特定枠で他の公認候補の当選を優先させ自身は落選したが、比例代表最多の99万票(うち東京分は約20万票)に上る個人票を集めた。「首相を目指す」と語っていたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて気持ちに変化が生まれたという。「コロナ災害で多くの都民が困窮状態に陥った。ブレーキをかけるため東京のリーダーが旗を振る必要がある」と出馬理由を明かす。

 3回目の挑戦となるのは元日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(73)。告示前の記者会見で「都民の命と暮らしを守りぬく。今回はどういう候補が出てきても降りるつもりはない」と強い決意をにじませた。その言葉の裏には4年前の苦い経験がある。野党4党がジャーナリストの鳥越俊太郎氏を統一候補として擁立し、告示日前日に「苦渋の決断」として出馬を断念した。脱原発を訴えた12年選挙は約96万票を獲得し2位に。14年選挙では同じく脱原発を訴える細川護熙元首相を抑えて約98万票で2位に食い込んだ。

 日本維新の会から推薦を受けた小野泰輔氏(46)は東京都目黒区出身。会社員や衆院議員公設秘書を経て12年から熊本県副知事を務めていた。今月20日の任期満了を前に辞して、選挙戦に臨む。告示後の街頭演説では、立候補した理由について「地方から見ていても、東京はこのままでいいのだろうかという意識があった」と説明した。「東京を中心に日本を元気にする」「東京の感覚を持って地方を活性化するような投資をする」などと語り、東京と地方の間にお金や人の循環が生まれることを目指すと訴えた。

 NHKから国民を守る党党首の立花孝志氏(52)は前回に続き2回目の挑戦となる。今回はN国公認ではなく、自身が代表を務める政治団体「ホリエモン新党」公認で出馬。同党公認で他にも2人が立候補しており、将来的に両党合体を見据えた選挙戦を展開する。告示後に都庁前でマイクを握った立花氏は、新型コロナ対策で経営者らに自粛を求めたこれまでの東京都の対応を批判。「イベント関係の人、飲食店、ホテル経営の人、従業員や家族、みんな大変な思いをさせられた」と訴えた。

 4年間にわたる都政運営を問われる小池氏は、新型コロナ対応に一区切りがついた12日に再選出馬を表明した。「都民の推挙を得るべく戦いに挑みたい」としている。前回選挙と同様に政党推薦は受けなかったものの、自民、公明の実質的な支援を受ける。コロナ対策から街頭などではなく、オンラインを使って選挙活動を展開する考えで、告示日に自身のオフィシャルサイトにアップした動画では「都民の命を守り、稼ぐ東京を目指し、闘い続けます」と再選を目指す意気込みを語っている。

「真面目な泡沫」自称する候補者も

 選挙では候補者乱立を防ぐために立候補者が供託金を納める制度がある。都道府県知事選の場合は300万円を納め、得票が有効投票総数の10分の1に達しなかった場合は返還されないルールになっている。有権者が多い都知事選は供託金を返還されない候補者が多く生まれる傾向があり、21人が立候補した前回選では、約18万票を集めた4位の候補者でさえ、お金が戻ってこなかった。

 供託金について言及する候補者もいる。元朝日新聞社員の竹本秀之氏(64)は告示前、ツイッターで自身のことを「供託金も払い選挙ポスターもはれる範囲で貼るという真面目な泡沫(ほうまつ)」と表現している。供託金について「本人が自分のお金で支払ったなら、その人は何か言いたいことがある」などと書き込んでおり、選挙戦に思いをぶつけるとみられる。

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