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あなたの都知事選

開催、中止、再延期…有権者100人に聞いた「オリパラってどうですか?」

五輪開催の是非などについてボードにシールをはってアンケートに答える有権者=東京都千代田区のJR有楽町駅前で2020年6月26日午後7時18分、竹内紀臣撮影

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 5日に投開票される東京都知事選では、東京オリンピック・パラリンピックの開催の是非が争点の一つとなっている。来夏の開催を目指す現職の小池百合子氏に対し、いずれも新人の小野泰輔氏と立花孝志氏は「再延期」を求める立場。宇都宮健児氏は条件付きの中止、山本太郎氏は中止を訴える、という構図だが、有権者はどう見ているのか。各候補の街頭演説会場で100人に聞きました。「ぶっちゃけ、オリパラってどうですか?」【川崎桂吾、五十嵐朋子、長屋美乃里】

オリパラについて100人に聞きました

開催を望むが……

 「コロナが自分の生活も直撃しちゃったので」。6月27日午前11時半、西武池袋線練馬駅前。料理宅配サービス「ウーバーイーツ」配達員の生形(うぶかた)俊樹さん(26)は、大会の開催を望むかどうかの質問に「望む」を選択した。本業はタクシー運転手だが、新型コロナウイルスの影響で4月から休業しているという。「大会の開催で少しでも景気が戻ることを望んでいます。まあ、世界の状況を考えれば、難しいのかもしれませんが」

 アンケートは選挙戦中盤の6月26~28日にかけて行った。現職を除く主要4候補による街頭演説の会場でそれぞれ有権者20人に声をかけ、五輪開催の是非などについて尋ねた。小池氏は街頭演説がなかったため、地元・練馬区内の駅前で20人から意見を聞いた。

 この結果、100人のうち59人が「開催を望む」を選び、「望まない」(41人)を上回った。望む理由には「既にコストをかけているので開催してほしい」(中野区の会社員、竹野浩二さん36歳)といった意見が目立った。弟が柔道日本代表でコーチを務めているという練馬区の会社員、上野朋子さん(44)のように「選手が頑張ってきたことを知っているので開催してほしい」と選手をおもんぱかる声も多く聞かれた。

 ただ、来夏に開催できると思うか、の質問になると「開催できる」を選んだのは15人、「できない」が61人、「分からない」が24人だった。世論調査とは異なり、統計的な厳密さには欠けるが、コロナ問題の終息が見通せない状況では開催は難しいと考えている人が多数派を占めているようだ。

都知事選主要候補者の五輪を巡る訴え

各候補者の訴え

 選挙戦では「簡素化、費用の縮減を進めながら、都民の理解を得られる形で進めていく」と主張している小池氏に対し、元熊本県副知事の小野氏は「2024年への延期も視野に国際オリンピック委員会(IOC)等と再交渉を行い、確実な開催を目指す」、NHKから国民を守る党党首の立花氏も「4年後あるいは2年後の開催で、IOCに判断させるべきだ」と「再延期」を主張している。アンケートでも「完全な形で実施するために、再延期すべきだ」(杉並区の無職、森田鉄二さん70歳)との声が一定数あった。

 元日本弁護士連合会会長の宇都宮氏は「感染症対策の専門家が困難であると判断した場合は、IOCに中止を働きかける。浮いた予算はコロナ禍で被害にあった都民の支援に回す」とする。れいわ新選組代表の山本氏は「開催都市として、ハッキリと五輪中止をIOCに宣言する」と訴えている。

 アンケートで「開催を望まない」と答えた人の中には、延期に伴う追加費用のことを気にする人も多かった。3000億円とも言われる費用はIOCや国、組織委員会と分担する見通しだが、北区の無職、岸和男さん(76)は「大会にかかる費用を第2波、第3波の対策に当てるべきだ」と話した。

投票行動への影響は?

東京五輪開催の是非などについてボードにシールをはってアンケートに答える有権者=東京都千代田区のJR有楽町駅前で2020年6月26日午後7時55分、竹内紀臣撮影(画像の一部を加工しています)

 では、各候補者の訴えは票に結びつくのだろうか。

 アンケートでは「各候補の五輪に関する訴えを投票の判断基準にするか」も聞いた。結果は「判断基準にする」を選んだのは31人にとどまり、「しない」(69人)が倍以上となった。「開催できない」とした61人のうち、約7割の人が「判断基準にはしない」を選択している。

 「基準にしない」と答えた人に理由を聞くと、「コロナや経済対策の方が重要だから」といった声が大半を占めた。電動車椅子を使っている練馬区の会社員、吉次まりさん(31)は「バリアフリーが進むきっかけになれば」とパラリンピックの開催を切望しているが、選挙では山本氏を支援している。「オリパラの開催はIOCなどが決めてしまうので、都知事が誰になっても同じだと思う。だから投票の判断基準にはしない」と話す。こうした空気感を反映してか、記者が取材をしながら耳を傾けた中では、各候補の街頭演説でも五輪の訴えが前面に掲げられることはなかった。

 今回のアンケート結果について、麗澤大学の川上和久教授(政治心理学)は「都民の間では『コロナで中止になっても仕方がない』という雰囲気が広がっていることに加え、マラソン会場の札幌への移転が都の頭越しで決まったように、多くの有権者が都知事の判断だけでは五輪がどうにもならないことに気づいている。こうした点から、五輪を巡る各候補の訴えが投票行動に与える影響は限定的なものになっているようだ」と分析した。

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