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都知事選を見に行く

「僕は『悪役』『ピエロ』に徹する」 その理由は 立花孝志氏

東京都知事選が告示され、支持を訴える立花孝志氏=東京都新宿区で2020年6月18日午前11時6分、小川昌宏撮影

 何かと物議を醸してきた。立花孝志氏、52歳。昨夏の参院選、自身が率いた「NHKから国民を守る党」から初当選し、ついに国会議員の座を得たものの、すぐに辞職して今度は東京都知事選に現れた。このたびは政治団体「ホリエモン新党」公認で立候補し、都内を駆け回っている。破天荒な言動ばかりが注目されるが、ホントのところ、政治家としてどうなのだろうか?【吉井理記/統合デジタル取材センター】

 それは昨年秋、永田町で臨時国会の幕が開いたすぐ後のことだった。

 国会議事堂と議員会館を結ぶ地下の通路で、ひとり歩く立花氏を目にしたことがある。夏の参院選で当選したばかり。議員バッジを付けた胸を反らせ、のっしのっしと歩を進めていた。

 他の議員は、記者や秘書を引き連れながら、あるいは仲間の議員と言葉を交わしながらだったから、立花氏がたったひとり、肩をいからせていた姿が何だか妙に印象に残ったのである。

 数日後、立花氏は10月10日告示の参院埼玉選挙区補選に立候補して失職し、選挙には落ちた。その後も神奈川県海老名市長選など、三つの市長選で立候補しては落選を繰り返した。そして今回、都知事選に姿を見せた。

 今回の政見放送で、過去に起きたNHKアナウンサーの不倫問題などの不祥事を取り上げ、「NHKをぶっ壊す!」と叫んでいる様子をご覧になった読者もいるだろう。その内容を見て顔をしかめたり、チャンネルを変えたりした方もいると思う。

 彼の言動を面白がる人たちもいるが、彼らにも本人の姿にも、失礼ながら、私は荒涼としたものしか感じられなかった。

 でも、人は変われる。短期間でも参院議員を経験した。国政に関わったことで、もしかしたら政治家として一皮むけた、なんてことがあるのかもしれない。そう思い、今回の選挙、立花氏の街頭演説をのぞいてみよう、と思い立ったのである。

 6月24日昼、JR東京駅丸の内口。梅雨の晴れ間の下、日本を代表する大企業の集積地で、選挙カーの上から立花氏が語りかけた。今度は知人の実業家、堀江貴文氏の愛称にあやかって立ち上げた政治団体「ホリエモン新党」からの出馬である。

 「今回、いろいろ訴えたいことはあるが、一番のポイントは少数派の声、少数派の意見を大切にする。ここです!(中略)振り返れば、国民が一方の方向を向いた時に戦争が起こります。国民が政治家に洗脳され、扇動され、戦争するしかない、戦うしかないんだ、そんな多数派の声が、少数派の声をかき消した時に戦争に突入した歴史が人類にはある!」

 ほほう。全くその通りではないか。政見放送とは、だいぶ違う。

 気になったのはその後だ。「少数派の尊重」として持ち出したのが…

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