夕刊芸能
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Interview
大原櫻子 女性たちの魂の叫び 舞台「ザ・ウェルキン」に出演
2022/6/27 13:06 1434文字女優として、歌手として、澄んだ存在感を放つ大原櫻子が、舞台「ザ・ウェルキン」(ルーシー・カークウッド作)で、殺人犯の少女を演じる。18世紀の英国の片田舎、彼女の死刑執行を巡って、12人の女性陪審員とともに繰り広げられる物語。映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」(2013年)で鮮烈に登場して以来、キャ
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コンサートからの問い
アルゲリッチとクレーメル=梅津時比古
2022/6/27 13:05 1150文字コロナ禍のために延期されていたアルゲリッチ(ピアノ)とクレーメル(バイオリン)のデュオ、それにディルヴァナウスカイテ(チェロ)を加えてのコンサートは、ようやく東京・サントリーホールで開催されたが、新たにロシアによるウクライナ侵攻という凄惨(せいさん)な事態の渦中に入り、当初の計画とは曲目も大きく変
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艶やかに
尾上菊五郎聞き書き/13 修学旅行 旅館から脱走、どんちゃん騒ぎ
2022/6/27 13:05 1204文字歌舞伎俳優には定年がない。俳優としての一歩を踏み出す初舞台から始まって、ほとんどの場合、体力が続く限りは舞台に立ち続ける。菊五郎は父・尾上梅幸に高校2年生の1年間は舞台に出さないように頼んだ。最後の長い自由時間である。決断力と見極めの良さを感じる。それは俳優、菊五郎のあり方にも通じるように思う。
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相手を「知る」大切さを 発達障害描くドラマ「僕の大好きな妻!」 向き合って歩む夫婦
2022/6/25 13:03 1802文字◇制作担当者 「社会の壁」にぶつかる姿も 発達障害を描いたドラマ、と聞くとなんだか深刻そうだ。だが、放送中の「僕の大好きな妻!」(フジテレビ系、土曜午後11時40分)はちょっと違う。結婚後に妻の発達障害が判明するという展開なのだが、どこか明るい。このドラマで訴えたいことは何だろうか。制作の担当者に
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週刊テレビ評
「歴史デリバリー」 日本人気質探る資料バラエティー=ペリー荻野
2022/6/25 13:03 1035文字歴史番組といえば、偉人の足跡や事件の現地調査、再現ドラマ、研究者の解説が中心と思うが、20日に放送されたEテレ「歴史デリバリー~素朴な疑問?歴史資料で解決!~」は、かなり趣が違った。ポイントはタイトルの「素朴な疑問」「?」「歴史資料」である。 「素朴な疑問」は「日本人はいつから時間にうるさくなった
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辛酸なめ子のTVセラピー
夜通し働いたあと…
2022/6/25 13:03 207文字夜通し働いたあと、朝ご飯を食べる人々の生活に着目しています。MCはアンジャッシュ・児嶋一哉。レタスを一番みずみずしい状態で収穫するため深夜に作業するレタス農家の朝食は、奥さんがスタッフ全員分作ったおにぎりと豚汁でした。思いの込められた朝食にゲストのサバンナ・高橋茂雄が目を潤ませる場面も。他の仕事で
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シネマの週末・この1本
ベイビー・ブローカー 子の幸せ願い、未来を
2022/6/24 13:10 1355文字子どもの虐待や育児放棄の暗いニュースが毎日のように伝えられる昨今。この作品も子どもを捨てる母親の物語で、登場するのは後ろ暗い人物ばかり。それなのに、映画は終始明るい。笑いが織り込まれて喜劇調、登場人物はむしろ楽しげだ。是枝裕和監督は現実を悲観するよりも、未来の可能性を示すのである。 土砂降りの雨の
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シネマの週末・時代の目
アトランティス/リフレクション 戦争が砕く人間の精神
2022/6/24 13:10 531文字先ごろ公開されたセルゲイ・ロズニツァ監督の「ドンバス」に続き、ウクライナの戦禍を描いた2作品を緊急公開。ヴァレンチン・ヴァシャノヴィチ監督が手がけた「アトランティス」(2019年、1時間49分)と「リフレクション」(21年、2時間6分=写真)だ。 「アトランティス」はロシアとの戦争が終結した25年
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シネマの週末・トピックス
神は見返りを求める
2022/6/24 13:10 585文字イベント会社に勤める田母神(ムロツヨシ)は、合コンでユーチューバーのゆりちゃん(岸井ゆきの)に出会う。田母神は登録者数が伸びないゆりちゃんをふびんに思い、見返りを求めずに手伝って、2人は良きパートナーになる。しかし、ゆりちゃんはある動画をきっかけに人気ユーチューバーの仲間入りをする。 売れっ子にな
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シネマの週末・トピックス
あなたの顔の前に
2022/6/24 13:10 582文字長らくアメリカで暮らし、韓国にいる妹、ジョンオク(チョ・ユニ)を訪ねた元女優のサンオク(イ・ヘヨン)。姉妹はオープンエアのカフェや公園で語り、おいっ子と会ったり、かつて住んでいた場所を訪ねたりするが、サンオクが帰国した理由は明かされない。午後には彼女に出演依頼をしたいという映画監督(クォン・ヘヒョ
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シネマの週末・データで読解
待望の洋画大作が加勢
2022/6/24 13:10 560文字2022年も折り返し地点を迎え、社会・経済活動が平常化に向かう中で映画興行も活況である。一般消費者に向けた定点調査結果を見ても、劇場鑑賞意向の高さは春以降、「コロナ前」の19年のレベルに到達している。 日本の映画興行の復興レベルは世界と比べても高い。英調査会社GowerStreetAnalytic
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Interview
藤倉大(作曲家) 「新しい音」の体験 海外アーティスト集結し音楽祭
2022/6/23 13:14 1404文字英国在住の作曲家、藤倉大がアーティスティック・ディレクターを務める音楽祭「ボーンクリエイティブ・フェスティバル」(略称・ボンクリ)が7月15、16日に東京芸術劇場で開かれる。藤倉をはじめ、海外から多くのアーティストたちが3年ぶりに集結し、「新しい音」を生み出していく。 新型コロナウイルスが世界中で
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演劇 新劇交流プロジェクト「美しきものの伝説」 骨太の言葉を体温高く=評・濱田元子
2022/6/23 13:14 741文字大正という時代を「死ぬほど生きた」社会主義者や新劇人、女性解放運動家らが、諦観漂う現代にまぶしい。1968年の初演以来、上演が重ねられてきた宮本研の群像劇。7劇団の交流が新劇の地力を感じさせ、意義深い。鵜山仁演出。 舞台は、社会主義が「冬の時代」を迎えた大逆事件後から、関東大震災直後まで。売文社の
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日々是・感劇
お国言葉の力
2022/6/23 13:14 756文字井上ひさしの「國語元年」は、お国言葉を巡る悲喜劇だ。明治初め、近代国家を目指すべく文部官吏の南郷は話し言葉の全国統一を命じられるが、南郷家こそ長州弁や鹿児島弁、下町言葉と日本の縮図のように方言が集まっていた……。井上らしい、言葉とアイデンティティーを突きつける作品だ。 そんな「國語元年」を思い出す
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シャンソン60回目パリ祭
2022/6/23 13:14 410文字日本最大級のシャンソンコンサート「パリ祭」が7月6、7日、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで開かれる。今年は同祭を創始したシャンソン歌手、石井好子(1922~2010年)の生誕100周年。故人をしのぶ曲も演奏される。 1951年に渡仏し、パリなど欧州各地の舞台で研さんを積んだ石井は
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Topics
藤山直美が父追善「大阪ぎらい物語」 喜劇はチャーミングに
2022/6/23 13:14 751文字喜劇俳優として圧倒的な人気を博した藤山寛美の「三十三回忌追善喜劇特別公演」が、7月1~25日に東京・新橋演舞場で催される。三女で俳優の藤山直美=写真・松竹提供=が父の代表作のひとつ「大阪ぎらい物語」(鍋井克之著、舘直志脚色、浅香哲哉演出)に主演する。 直美が演じるのは、大阪・船場の木綿問屋「河内屋
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フォーカス
カズレーザー バラエティー「偉人に献杯」 芸人の道、それて1周
2022/6/22 13:03 1591文字◇バラエティー「偉人に献杯」(BS朝日=26日午後3時) この派手な金髪姿を、テレビで見ない日はないのではないか。それほどマルチな活躍ぶりだ。「クイズプレゼンバラエティーQさま‼」(テレビ朝日系)などのクイズ番組では、同志社大卒の“インテリ芸人”として博識ぶりを披露。朝の情報番組「めざまし8」(フ
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テレビ応援団
従来型「女性アナ」の変革を
2022/6/22 13:03 954文字<映像プロデューサー・吉川圭三のテレビ応援団> 手前みそで恐縮だが、先日、自著「全力でアナウンサーしています。」(文芸春秋刊)を出版した。主に「女性アナ」について書いた完全なフィクションであるが、登場人物にリアリティーを持たせるため、かつてテレビ局に属していた女性フリーアナウンサー6人と、アナウン
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荻原魚雷のラジオ交差点
ダンディーかつ変な人
2022/6/22 13:03 658文字TBSラジオで日曜午後5時半から放送している「竹中直人~月夜の蟹(かに)~」。前身は2001年10月に始まった「竹中直人ハードボイルド・ソーセージ」だ。休止期間を経て、09年10月に「月夜の蟹」と番組名を変え、再開した。 「月夜の蟹」とは、カニなどは月光を恐れてエサを食わないため、痩せていく、とい
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手塚塾
案内人・竹内オサムさん/27 アラバスター 美しいものを憎む
2022/6/21 12:55 592文字グロテスクなマンガの2回目です。今回の作品は「アラバスター」。 奇っ怪な物語です。主人公は、元オリンピック選手の男性ジェームズ・ブロック。ある女性に恋しますが、肌が黒いために拒まれてしまいます。 ブロックは、刑務所で老いた科学者と知り合う。黒い皮膚を消したいと話すと、全身を透明にする方法があると言
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