朝刊解説面
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論点
参院選 投票率を考える
2022/7/1 02:00注目の連載 3994文字参院選(10日投開票)の選挙戦まっただ中だが、物価高が心配とはいえ誰もが注目しそうな争点もない。若者の関心の低さも目立ち、同じ国政選挙の昨年の衆院選では10歳代、20歳代とも投票率は全体より10ポイント以上低かった。政治や選挙に関心を持ってもらうにはどうしたらよいのか。投票率について考えた。 ◇政
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論点
若者の「コスパ」志向
2022/6/30 02:00注目の連載 4433文字若い世代が今、重視するのが「コストパフォーマンス」(費用対効果)や「タイムパフォーマンス」(時間効率)の考え方だという。映画やドラマを「倍速視聴」などの早送りで見るスタイルが広がっているのもその一例だ。なぜ効率を求めるのか。現代社会を生きる若者たちが志向する「コスパ」「タイパ」について考えた。 ◇
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論点
コロナ後の人の接し方
2022/6/29 02:01注目の連載 4388文字新型コロナウイルスの感染拡大に脅かされた約2年半の間、職場や学校ではオンライン化が進み、リアルな対面の機会は激減してしまった。コロナ禍はコミュニケーションのあり方をどのように変え、人の接し方は今後、どう変わっていくのか。コロナ禍の出口が見えつつある中、ポストコロナを考えた。 ◇薄れる「対面前提」の
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有名人の自殺をどう伝えるか 清水康之・いのち支える自殺対策推進センター代表理事の話
2022/6/27 02:00 750文字◇生きる選択肢を報道で示せ 全体的にはメディアによる自殺報道が改善されつつある中、一部が流れに逆行して、悪目立ちしたというふうに受け止めている。一部メディアでは自宅前で中継したり、自殺手段を報じたりしていた。こういった生々しい報道は、自殺念慮を抱えた人に強い影響を与えかねない。自殺という選択肢を詳
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有名人の自殺をどう伝えるか 模倣誘発防止へ配慮
2022/6/27 02:00 2286文字芸能人ら有名な人が自殺した際の報道について、世界保健機関(WHO)のガイドライン(指針)は模倣自殺を誘発しないよう注意を呼び掛けている。先月、指針から逸脱していると指摘される報道があった。自殺について、どのように伝えるのがよいのだろうか。 ◇WHO指針を基に対応 「自殺総合対策推進センター」の翻訳
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メディアの風景
置き去りの電力不足論議 独立組織で事態動かせ=武田徹
2022/6/27 02:00 1085文字夏の電力需給の逼迫(ひっぱく)が予想されている。てっとり早い解決策は火力発電所の稼働率向上だが、ロシアによるウクライナ侵攻で燃料代は高騰中だし、二酸化炭素(CO2)排出の増加が避けられない。再生可能エネルギーも期待を集めるが、火力に代わって主な電力源とするには時期尚早だ。 では、原発の再稼働はどう
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論点
物価高とどう向き合う
2022/6/24 02:02注目の連載 4391文字日本の物価がついに上がり始めた。一時、大台の1ドル=135円を突破した円安・ドル高もコスト上昇に拍車をかけ、商品・サービスの値上げラッシュが続いている。本格的なインフレの到来は日本経済にどのような影響をもたらすのか。家計はどう対応すればいいのか。各分野の専門家を訪ね、物価高との向き合い方を聞いた。
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月刊・時論フォーラム
中国南太平洋進出/世界的食料危機/中国の「帝国」化
2022/6/23 02:01 4307文字中国が東シナ海や南シナ海での海洋進出を続けており、世界が注目している。5月下旬から6月上旬、王毅外相が南太平洋の島しょ諸国を歴訪した。国際関係論、中国の対外政策が専門の益尾知佐子氏は、交渉の内容を分析し中国の狙いをさぐる。森健氏は中国が「帝国」化してゆく過程を振り返った。藤原辰史氏は、物価高騰の負
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論点
地上波テレビ離れ
2022/6/22 02:00注目の連載 4391文字地上波のテレビ放送を見る人が減っている。若者だけでなく、高齢者のテレビ離れも進んでいるという。民放各社は事態を打開しようと4月から、テレビ配信サービス「TVer(ティーバー)」で、番組のネット同時配信を始めた。テレビ離れの現状や社会に与える影響について、識者に聞いた。 ◇未来担う若年層に照準を 奥
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論点
改めてIRを考える
2022/6/17 02:00注目の連載 4403文字カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を巡り、各地で明暗が分かれている。和歌山県は国への申請期限目前に県議会の反対で頓挫した。一方、大阪府・大阪市は実現に向け準備を進めている。一時は全国各地の自治体間で争奪戦の様相すら見せていた「観光立国の目玉事業」の課題と可能性について今、改めて考える。 ◇疑
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論プラス
本屋さんの危機 つながる場、守りたい=論説委員・濱田元子
2022/6/16 02:03注目の連載 2551文字出版不況、活字離れが言われて久しい。インターネットの普及で電子書籍市場が膨らんでいるが、コミックが中心だ。紙の本や雑誌を扱う町の本屋さんは、相次いで姿を消している。ぶらっと立ち寄り、思わぬ出合いがある書店は、文化を支えてきた。そんな場所を守り続けようと、作家や書店が、積極的に動き始めた。先行き不透
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発言
国際的視点で日本史学習を ロックリー・トーマス 日本大学法学部准教授
2022/6/16 02:03 1317文字「ごめんなさい。英語は話せません」と、よく完璧な英語で話す人がいます。英語は達者ですが、実は自信が足りないのでしょう。 これは日本社会の言語教育に対する関心の低さが問題なのではないと思います。英語教育には莫大(ばくだい)な費用をかけています。しかも、私の22年の経験では、英語理解力は以前より大幅に
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論点
「防衛費2%」論
2022/6/15 02:00注目の連載 4330文字ロシア軍のウクライナ侵攻をきっかけに、防衛費の増額論が強まっている。自民党は「国内総生産(GDP)比2%以上も念頭に」と増額を提言。政府の「骨太の方針」も、防衛力を「5年以内に抜本的に強化する」とした。GDP比1%を目安としてきた従来の防衛予算を倍増させる必然性はあるのか。 ◇「数値目標ありき」で
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論点
マスク外す?外さない?
2022/6/10 02:01注目の連載 4441文字新型コロナウイルスの感染者数が減少するなか、政府はマスクを外せる場面を例示した。ただ、多くの人が着用を続ける状況は変わっておらず、マスク離れが進む欧米とは対象的だ。マスク着用の利点や、子どもの発育への影響などとともに、日本人はなぜこれほどマスク好きなのか、専門家に多様な角度から論じてもらった。 ◇
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激動の世界を読む
朝鮮半島めぐる核政策 日韓の戦略共有は可能か=慶応大名誉教授・小此木政夫
2022/6/9 02:01 3039文字ロシアのウクライナ侵攻を契機に、ロシアと長い国境を接するフィンランドとその隣国のスウェーデンが、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を申請した。長期にわたる軍事的中立を放棄するのだから、間違いなく冷戦終結以来のヨーロッパ国際政治の地殻変動である。 他方、東アジアで国境を接する中国と北朝鮮はいずれも
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発言
外環道陥没、責任ぼかすな=谷本親伯・大阪大名誉教授
2022/6/9 02:01 1285文字東京都調布市の外環道工事に伴う陥没事故から1年7カ月が過ぎた。専門家の一人として推移を見守ってきたが、事業者(ネクスコ東日本など)は現場の事実に即した被災住民の訴えに具体的に答えていない。「特殊な地盤」を強調し、リスクの一般論を語って素人をけむに巻くような説明であり、極めて不誠実な印象を受ける。
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論点
佐々木投手と人材育成
2022/6/8 02:00注目の連載 4428文字プロ野球・ロッテの佐々木朗希投手(20)が史上最年少で、完全試合を達成した。若者の素質や才能を見抜いて大切に育てる指導は、成果主義が強まる風潮の中、スポーツの枠を越えて社会的な関心を呼んだ。目先の勝利にとらわれず、将来を見据えた育成は広がっていくのか。佐々木投手の快挙に見る、今後の人材育成とは。
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論点
日本共産党創立100年
2022/6/3 02:01注目の連載 3947文字日本共産党が7月で創立100年を迎える。「革命」を掲げ戦前は弾圧されたが、戦後は党勢を拡大させた。一方、平成以前に結成した主要政党の中で唯一、政権を担った経験がない。近年は野党共闘による政権交代を目標に掲げているが、支持は広がっていない。共産党の存在の歴史的意義や現状を考える。 ◇過去なし崩し、総
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Scope
リスク増す日本財政 借金2000兆円避けるには=木村旬(論説委員)
2022/6/2 02:01 2504文字<スコープ> 巨額の借金を抱える日本財政のリスクが一段と増している。新型コロナウイルス禍とウクライナ危機が原因だ。参院選が近づいているが、与野党とも国の危機的な状況に向き合う姿勢は乏しい。手を打たなければ、どうなるのか。 国と地方を合わせた借金の残高は現在、1200兆円規模にも上る。国内総生産(G
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発言
革新性高める日米同盟に=ジョナサン・バークシャー・ミラー 日本国際問題研究所シニアフェロー
2022/6/2 02:01 1296文字5月下旬のバイデン米大統領の訪日は、国際安全保障の緊急課題が山積する中でのタイミングとなった。日米同盟は依然としてインド太平洋地域の平和と安全の礎であるが、地域に焦点を当てるだけではもはや十分ではない。ウクライナでのロシアの不当な戦争は地球を揺るがし、日本もその波にのまれた。 日本の歴代政権はロシ
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