多様化する入試
選択するポイントと注意点
大学入試は「どこを受けるか」だけでなく、「どう受けるか」を考える時代になった。
入試方式の特徴を見極め、自分に合った受験対策を立てることが重要だ。
駿台予備学校入試情報室長の城田高士さんと、大学通信情報調査・編集部情報調査課長の雫純平さんに聞いた。

ここ数年の得点率を見ると、おおむね6割前後で推移しています。問題の難易度に一喜一憂するのではなく、27年度も6割程度を一つの目安として考えておくとよいでしょう。
共通テストは単なる知識の有無だけでなく、身につけた知識を活用して思考・判断する力が問われます。まずは、教科書レベルの基礎学力を確実に身につけ、そのうえで過去問や模試に取り組み、さまざまな形式の問題に対応できる力を養ってほしいと思います。
年内入試は、今後も拡大していくでしょう。気になるのは「一般選抜は厳しいから」と、行きたい大学への挑戦を早々に諦め「ここなら合格できそうだ」と年内入試に流れる受験生がいることです。自分が本当に行きたい大学はどこなのかをよく考え、入試方式を選んでほしいですね。
夏や秋の段階で、D判定やE判定が出ることは珍しいことではありません。特に現役生の場合は共通テスト本番、さらにその後の個別試験まで学力は伸びていきます。
模試を受けたら「合格可能性」よりも「どこで点を落としたのか」を詳しく分析してください。できなかった科目や分野、間違えた問題を洗い出し、次に似た問題が出たら解けるように苦手分野をつぶしていく。そうやって学力を上げる材料にしてほしいと思います。
浪人生と面談で話を聞いていると、第一志望を受けなかったことを後悔している人が意外に多い。本命ではない大学に進学した後、「第一志望を受ければよかった」と後悔する人も少なくありません。だからこそ、第一志望の大学は最後まで諦めず、必ず挑戦してほしい。結果がどうであれ、自分が行きたい大学に挑戦することには大きな意味があります。

入試の選択肢が多様化
注意すべき点は

近年の大学入試は、従来の2~3月に行われる「一般選抜」だけでなく、9~12月にかけて合否が決まる「総合型選抜」や「学校推薦型選抜」、いわゆる年内入試が大きな比重を占めるようになりました。1科目受験や英検などの外部検定利用を組み合わせると、入試方式は数十~数百パターンにまで拡大しています。
入試の選択肢が増えて受験生にとってチャンスが広がった一方で、注意すべきリスクもあります。
例えば少数科目(1~2科目)受験は、9割以上の高得点が求められることもある過酷な勝負になります。一律金額で複数学部を受けられるシステムも魅力的ですが、受ける数を増やしすぎると体力と時間を消耗し、本命校の対策が手薄になります。
複雑な制度から最適な入試方法を選ぶには、オープンキャンパスで入試担当者に直接相談するのが最も確実です。保護者や高校の先生、大学職員など周囲の大人の知恵も借りましょう。また、入試情報は高3の8~9月まで更新されることがあります。必ず大学の公式「受験生向けサイト」や「入試ガイド」で最新の一次情報を確認してください。
今の高3生に伝えたいことは、年内入試が拡大する中でも安易に第一志望を諦めず、一般選抜で最後まで粘り強く挑戦し続ければ、より上のレベルを目指せる可能性があるということです。高校生の学力は高3の9月から入試本番の2月にかけて最も大きく伸びます。自分の可能性に期待し、第一志望は簡単に譲らないことです。



昭和女子大学では2026年4月にデータサイエンス学科、デジタルイノベーション学科の2学科からなる総合情報学部を開設しました。両学科とも、「ビジネス」「健康」「心理」の3つのドメイン(分野)に関する専門知識、データサイエンスの手法やデジタル技術、論理的思考力・社会人基礎力などのソフトスキルの3つを掛け合わせた「文理融合型のカリキュラム」が特徴です。プロジェクト活動など実践的な学びを多く経験し、理系と文系双方の力をバランスよく育てることで、現代社会において活躍できる人材を育成していきます。2025年10月には国内外の産学官連携の主体となり、専門性の発信と教育の社会実装を担う機能を備えた情報科学研究所が発足しました。
昭和女子大学の「ダブル・ディグリー・プログラム」は、昭和女子大学で2.5年~3年間、海外の協定大学で2年間学び、2つの学位(卒業証書)を取得するプログラムです。このプログラムでは、英語、韓国語、中国語などの外国語を使って、文化や歴史、社会、経済などの専門分野を、現地の学生と同じカリキュラムで学びます。高度な外国語運用能力はもちろん、多様な学生と協働学習することにより、国際的な現場で活躍するために必要な精神力や多文化コミュニケーション能力が鍛えられます。2014年度に上海交通大学(中国)との間ではじまり、現在は4か国5大学と実施。2026年3月時点で148名の修了生を輩出しました。
世田谷キャンパスに隣接する、ペンシルベニア州立テンプル大学ジャパン(TUJ)との「ダブル・ディグリー・プログラム」に参加する場合は、日本にいながらアメリカの大学で学び、学位を取得することができます。
2025年度卒業生(1,573人/2025年9月卒を含む)の実就職率は、96.1%と昨年度に続き高い水準を維持しています。この実就職率は、全国の卒業生1,000人以上の女子大学で2位にランクインしました。上位を工学系や国公立大学が占める国公私立大学全体のランキングにおいても、11位と高い就職実績を誇っています。
女子大学ランキング:2010年度~2021年度 1位(12年連続)、2022年度 3位、2023年度1位、2024年度 2位、2025年度(今回)2位
