毎日新聞 終活・シニアライフ特集

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相続

実践編

養子縁組による5つのメリット・4つのデメリット

養子縁組といってもさまざまです。家(家系)のため、お子様がいない夫婦、再婚相手の連れ子など、いろいろな理由や目的があります。
また、相続税の節税のために養子縁組を検討することもあり、当社への相談者の中でもそうした方が増えてきています。

今回は相続という観点から、養子縁組のパターン別に、5つのメリット・4つのデメリットの具体例を紹介します。

※メリット④、デメリット②、デメリット③の試算においては、課税財産が3億円かつ法定相続分での分割を仮定しています。

養子縁組 パターン1

【メリットは?】

メリット① 相続税の基礎控除額の増加
4,200万円 → 4,800万円

メリット② 生命保険の非課税枠の増加
1,000万円 → 1,500万円

メリット③ 死亡退職金の非課税枠の増加
1,000万円 → 1,500万円

メリット④ 累進税率の緩和
例)課税財産が3億円
母:40%→40%
長男:40%→30%

メリット⑤ 相続の一代飛ばし
孫(長男の子)を養子としているため相続を一代飛ばすことができます。


【デメリットは?】

デメリット① 相続税額の2割加算
孫(長男の子)は算出された相続税額に20%上乗せした税額を納めなければなりません。

デメリット② 相続税額が増える可能性
このパターンの場合は該当しません。

デメリット③ 相続争いの可能性
実子が一人かつその実子の子を養子としているため、もめる可能性は低いと思われます。

デメリット④ 租税回避行為に該当する可能性
認知症等で意思表示ができない場合にされた養子縁組等は、租税回避行為に該当するものと指摘され、上記メリットを受けられない可能性があります。


養子縁組 パターン2

【メリットは?】

メリット① 基礎控除額の増加
3,600万円 → 4,800万円

メリット② 生命保険の非課税枠の増加
500万円 → 1,500万円

メリット③ 死亡退職金の非課税枠の増加
500万円 → 1,500万円

メリット④ 累進税率の緩和
このパターンの場合、母の税率は変わりません。

メリット⑤ 相続の一代飛ばし
孫を養子としていないため該当しません。


【デメリットは?】

デメリット① 相続税額の2割加算
甥・姪は、算出された相続税額に20%上乗せした税額を納めなければなりません。

デメリット② 相続税額が増える可能性
●養子がいない場合
母は法定相続分である193,500,000円までは、配偶者の税額軽減の特例を適用すれば、納税額が0円となります。父の兄弟の法定相続分である64,500,000円にかかる部分が納税額となります。

●養子がいる場合
母は法定相続分である126,000,000円までは、配偶者の税額軽減の特例を適用すれば、納税額が0円となります。甥および姪の法定相続分126,000,000円にかかる部分が納税額となります。

デメリット③ 相続争いの可能性
父の兄弟が複数いる場合は、養子縁組がなければ遺産を取得できたと主張して争いになる可能性もあります。

デメリット④ 租税回避行為に該当する可能性
認知症等で意思表示ができない場合にされた養子縁組等は、租税回避行為に該当するものと指摘され、上記メリットを受けられない可能性があります。


養子縁組 パターン3

【メリットは?】

メリット① 基礎控除額の増加
4,800万円 → 5,400万円

メリット② 生命保険の非課税枠の増加
1,500万円 → 2,000万円

メリット③ 死亡退職金の非課税枠の増加
1,500万円 → 2,000万円

メリット④ 累進税率の緩和
例)課税財産が3億円
母:40%→40%
長女:30%→20%
次女:30%→20%

メリット⑤ 相続の一代飛ばし
孫(長女の子)を養子としているため相続を一代飛ばすことができます。


【デメリットは?】

デメリット① 相続税額の2割加算
孫(長女の子)は算出された相続税額に20%上乗せした税額を納めなければなりません。

デメリット② 相続税額が増える可能性
このパターンは該当しません。

デメリット③ 相続争いの可能性
養子縁組がなければ長女、次女ともに4分の1の法定相続分でした。しかし、養子縁組をしたことにより長女・長女の子が合わせて6分の2、次女が6分の1の法定相続分となります。
次女からすれば遺産の取り分が減ったことになり、次女の了解を得ていない場合は、争いとなる可能性は極めて高いと思われます。

デメリット④ 租税回避行為に該当する可能性
認知症等で意思表示ができない場合にされた養子縁組等は、租税回避行為に該当するものと指摘され、上記メリットを受けられない可能性があります。


代表的な例として3つのパターンを、「普通養子」を前提としてご紹介しました。
(養子には、実親との親子関係を継続したままの「普通養子」と、実親との親子関係を断ち切って養子となる「特別養子」があります)

このように養子縁組を考える際、相続対策という観点だけでもさまざまなメリット・デメリットを十分考慮したうえで対策する必要があるのです。税理士などの専門家にご相談することをお勧めします。

<執筆者>コンパッソ税理士法人
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