薬と健康を考える

知って欲しい、薬剤師の仕事知って欲しい、薬剤師の仕事

第4回

うっかりドーピングからスポーツ選手を守る薬剤師

 「ドーピング」でメダル剥奪、というニュースに驚かれたことがあるのではないでしょうか。あらゆる競技で、競技能力を高める薬物の使用が禁止されています。スポーツ選手は、自分がクリーンであることを証明するために、ドーピング検査を受けることが義務付けられています。日本は不正に禁止物質を使用する選手が極めて少ない国ですが、ちょっとした不注意から禁止物質が含まれる薬やサプリメントを摂取してドーピング陽性と判定される例が報告されています。これを「うっかりドーピング」と呼んでいます。たとえ「うっかり」でも、検査の結果が陽性と判定されると規則違反となり、記録の抹消や時には選手生命を失う事にもなりかねません。

 しかし、ケガや病気で薬を使わなければならないこともあります。そのような時に「うっかりドーピング」から選手を守り、安心して服薬できるように活動している薬剤師がいることをご存知ですか。最新のアンチ・ドーピングの知識を持った薬剤師が「スポーツファーマシスト」として認定されています。現在、全国には約1万人のスポーツファーマシストが活動し、使用する薬が禁止物質かそうでないか、安心して使用できる薬はどれかなどの相談に応じています。また、普段かかりつけにしている薬局・薬剤師でもアンチ・ドーピングについて気軽にご相談ください。必要に応じて、スポーツファーマシストや相談窓口を紹介してもらうことができます。

 うっかりドーピングを防ぐには、スポーツ選手だけでなく、ご家族や周囲の関係者にもアンチ・ドーピングの意識をもっていただくと良いでしょう。調剤や薬の購入時だけでなく、薬についてわからないことがありましたら、お気軽に薬剤師にご相談ください。