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障害者スポーツ

パラリンピアンの強いエネルギーに魅せられた 写真家・越智貴雄さんの「一枚」

陸上の高桑早生の練習風景=慶応大学日吉キャンパスで越智貴雄さん撮影

 世界各地を転々としながらパラリンピアンを撮影して、情報サイトや写真展、写真集などを通じて発信している写真家の越智貴雄さん(36)に魅力を聞いた。 

     パラリンピアンは先駆者だと思う。オリンピアンには、先を歩いている人々がいるが、障害の程度や環境がすべて異なるパラリンピアンは自分たちで競技生活を作り上げていく。結果を残せば頂上が高くなり、裾野が広がっていく。同じ境遇の人々の憧れの存在になれば、そこを目指す人々も増えてくる。裾野が広がらなければ、パラリンピックは続かない。パラリンピアンにとっては行動していくことが使命。その強いエネルギーに魅せられて、シャッターを切り続けてきた。

     初めてパラリンピックを撮影したのは2000年シドニー大会だった。実は開幕までは戸惑っていた。果たしてカメラを向けていいものか、と。障害者といえば「かわいそう」「支援しなければ」という先入観があった。それが、どれだけ間違っていることかをパラリンピアンがすぐに教えてくれた。人間はこんなことができるのかという驚き、競技としての面白さ、伴走者や義足の製作者ら力を引き出す人々……。先入観はファインダーを通してなくなった。

     20年東京パラリンピックに向け、街のバリアフリー化は、そんなに大きな問題にはならないと考えている。私もそうだったが、壁になるのは、やはり心。ただ、今まで知らなかった世界でも知ることで人々の意識は変わる。まずはパラリンピアンを知ってもらうきっかけがほしい。そのために彼らの魅力や思いをライフワークとして伝えていきたい。【構成・小坂大】


     ■人物略歴

    おち・たかお

     1979年大阪府生まれ。大阪芸術大学芸術学部写真学科卒業後、ドキュメンタリー写真家として活動開始。2004年にパラリンピックの魅力を伝える情報サイト「カンパラプレス」を開設した。14年5月に義肢装具士・臼井二美男さんの製作した義足を使用する女性たちの写真集「切断ヴィーナス」を出版した。

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