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月刊パラリンピック

パラスポーツからの贈りもの リミッターも外した=越智貴雄

車いすT52クラスの男子400メートルで55秒13、1500メートルで3分25秒08の世界新記録を樹立した佐藤友祈=写真家・越智貴雄さん撮影

 7月1日の午後、気温は上昇して33度を超え、吹く風は温風に近い。撮影していて、頭がクラクラしてくる。車いすアスリートにとっては、地面から近い分、照り返しも強く灼熱(しゃくねつ)具合も半端ない。そんな中、歴史的瞬間に立ち会えた。関東パラ陸上競技大会の400メートルと1500メートル(ともにT52クラス)の2種目で、佐藤友祈(WORLD-AC)が世界新記録を樹立したのだ。

     世界記録を出せた要因の一つとして、普段車いすに取り付けているスピードメーター(速度が表示される計測器)を外して競技に臨んだことがある。佐藤は「速度を気にせずに思いっきり走れたことが、今回の世界記録につながったのかもしれない」と、はにかみながら答えてくれた。

     練習中も含め、スピードメーターを外して競技する車いすアスリートをあまり見たことがない。スピードメーターをつける理由は、走る戦略を立てる上でとても重要な目安になるためだ。しっかりスピードが出ていることを確認することで安心にもつながるという。ただ、今回の佐藤の結果を見ると、自身にリミッターをかけないことで、思い切り走ることができることもあるのかもしれない。

     ゴール後、たくさんの報道陣に囲まれた佐藤が最初に口にした一声は、「髪の毛、乱れてないですかねー?」。世界クラスの夢を与える選手にふさわしい身だしなみにも気を使う反応なのだが、あれだけダイナミックなパフォーマンスを見せたあとだっただけに、そのギャップに思わず笑ってしまった。

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