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東京五輪 都道府県、聖火ルート選定に腐心 割当日数少なく

前回の東京五輪で、大勢の市民が待つ大阪市天王寺区の中継地点に到着した聖火。一路、和歌山市を目指す=1964年9月26日、橋本紀一撮影

 2020年東京五輪の聖火リレーを巡り、ルートの選定案をつくる都道府県が腐心している。多くの市町村が地域の魅力を発信できると手を挙げるが、都道府県単位で割り当てられた日数は少なく、全てを聖火が回るのが困難なためだ。「なるべく希望をかなえたいが」。大会組織委員会がルートの作成期限とした年末まで厳しい調整が続く。【久保聡】

 国際オリンピック委員会(IOC)は、リレーは聖火を分けずに単独ルートで、と定める。今回の東京五輪では、聖火は福島県を出発して「一筆書き」で日本列島を121日間かけ、おおむね時計回りに巡る。東日本大震災の被災地や開催地の東京などを除き、大半の道府県に割り当てられた日数は2日間だ。

 20年4月14、15日に聖火が通る大阪府は、今年9月に府内全43市町村の意向調査をした。府によると、予想を上回る多くの自治体が希望したという。

 ただ、組織委が示す目安には、走者1人の走行距離は約200メートル▽1日最大6区間(1区間は約3キロ)▽走行時間は1日8時間――などがあり、府の担当者は「都市部は交通量が多く、12自治体ぐらいを巡るのが限度」と悩む。

 一方、組織委や兵庫県などへアピールを続ける姫路市。世界文化遺産の姫路城など観光資源が多く、聖火リレーをきっかけに「もっと世界中の人に訪れてほしい」と期待する。1964年の東京五輪では市民らがトーチを掲げて聖火をつなぎ、市は当時を写真などで振り返る企画展を9月に開いた。兵庫県内でも多くの市町がルート入りを望んでいるといい、県の担当者は「今後、ギリギリの調整が進む」と話す。

 離島を抱えるところでは特有の悩みも。全国一面積が小さい香川県では小豆島の町も参加を希望する。県は全17市町をなるべく通るルートを検討するが、聖火リレーはキャラバン隊が車列を組むため、島への車両の運搬など課題は多い。担当者は「物理的にも時間的にも可能なのか。簡単ではない」と言う。

   ◇

 西日本豪雨の被災地でも、聖火リレーへの期待は大きい。

 土砂崩れなどで甚大な被害が出た広島県呉市の担当者は「聖火は被災者を勇気づけてくれる。観光地を巡るのとは、意味合いが違う」と強調する。聖火が県内を通るのは1年半後の20年5月18、19日で「復興、復旧が進んでいる状況をアピールしたい」との願いもある。県はルート選定方針の主なテーマに「西日本豪雨被災地の復興」を据えている。

 浸水被害が住民の生活基盤を壊した岡山県倉敷市真備町では、今も多くのボランティアが駆けつけ復旧活動を支える。市は「全国からの支援への感謝の思いを伝えたい」と聖火を待ち望む。

 聖火リレーのルートは、組織委が各都道府県の案を基に交通事情などを考慮しながら決める。来年7月にも公表する見通しだ。

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