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MGC イチおし

中本健太郎「道は一つではない」最年長36歳にもうひと花を

フィニッシュする男子の中本健太郎選手=山口市の維新百年記念公園陸上競技場で2019月2年10日、平塚裕介撮影

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東京本社運動部・田原和宏

 低迷期にあった日本の男子マラソンを支えてきた。男子の出場選手で最年長となる36歳の中本健太郎(安川電機)にもうひと花咲かせてほしいと願う。

 日本記録保持者ら輝かしい成績を持つ選手が集まるMGCこそ、中本が力を発揮するのにふさわしい舞台だ。箱根駅伝で活躍するスター選手らを向こうに回し、2012年ロンドン五輪の代表を勝ち取り、本番も日本勢トップの6位で入賞。翌13年世界選手権では5位と再び入賞した。

 無名だった中本が地味な努力で日本のトップに駆け上がる姿は陸上の枠を超えて「道は一つではない」ことを教えてくれている。

 中学時代は野球部。山口・西市高で本格的に陸上を始めたが、全国大会とは無縁だった。拓大では4年時に箱根駅伝こそ経験しているが、目立った成績は残せず、安川電機でも振るわなかった。

 花開いたのは、引退覚悟で臨んだ08年の延岡西日本。初マラソンで3位となり、秘めた才能が顔を出した。実業団選手としてトラックでは人並み以下の成績だったが、距離が長くなればなるほど、そして夏場の苦しいレースこそ真価を発揮した。上半身に力みのない効率的な走りは、他の選手にはまねのできない強みだった。

 私が陸上担当をしていた13年当時、出場するレース全てで1桁台という安定した成績が持ち味だったが、本人は優勝経験がないことを気にしていた。13年別府大分毎日では当時、公務員ランナーとして注目を集めていた川内優輝との一騎打ちに敗れたが、4年後、14回目のマラソンとなった同レースで優勝し、また一つ壁を越えた。

 英語に「Slow and steady wins the race(急がば回れ)」ということわざがある。ゆっくりと着実に歩むのが結局は速いという意味だが、中本の走り、そして選手としての歩みを見る時、この言葉が思い浮かぶ。

中本健太郎
田原和宏記者

田原和宏

 毎日新聞東京本社運動部。1972年、奈良県生まれ。教職などを経て2001年入社。06年からスポーツ取材に関わり、福岡、大阪勤務を経て13年から現職。16年リオデジャネイロ五輪では体操、卓球などを担当。東京五輪取材班キャップ。スポーツクライミングなど新競技にも注目する。職業病なのか、「おかしいやろ」が口癖。

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