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伏兵中村の歓喜 内に秘めた「主役交代」の誓い MGC

優勝した中村匠吾をねぎらう駒大陸上部の大八木弘明監督(奥)=東京・明治神宮外苑で2019年9月15日午前11時3分(代表撮影)

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 マラソン界に新たなスターが誕生した。15日に東京都内で行われた東京五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ」(MGC)で、男子は中村匠吾(26)=富士通=が優勝し、初の五輪となる東京五輪代表に決定した。ほぼ五輪と同じコースで「一発選考」という前例のないレースで、コツコツと積み重ねてきた努力が実を結んだ。

 口数は少ないが、内に秘めた思いは熱い。真っすぐなまなざしでフィニッシュラインに飛び込んだ中村は両拳を小さく握りしめた。箱根駅伝で競ってきた日本記録保持者の大迫傑(すぐる)(28)=ナイキ=ら「4強」を破り「これからの自信につながる」。地道に歩む努力家がマラソン初優勝で初の五輪切符を手にした。

 三重県出身で、県境の上野工(現・伊賀白鳳)高時代は電車と自転車で片道2時間かけて通学して基礎を築いた。五輪を強く意識したのは駒大3年だった2013年秋。東京五輪開催が決まった直後、大八木弘明監督(61)から「五輪まで本気で指導するからお前も本気で取り組め」と言われた。「信頼できる監督の下で環境を変えずに成長したい」と覚悟を決め、15年に富士通入社後も大学で練習。厳格な大八木監督も「文句を言わず、我慢強い」と評する。

 今大会は内心、期するものがあった。18年に設楽悠太(27)=Honda=と大迫が続けて日本記録を出すと「今は大迫さんと設楽さんが陸上界を引っ張っているが、やるからには2人に勝ちたい」と主役交代を誓った。大迫や設楽らが注目されるほど「自分はプレッシャーなく挑める」とプラスに捉えた。

 第2集団で先頭の設楽を追っていた36キロ付近、苦しくなり、コース脇に寄って嘔吐(おうと)し、少し遅れた。それでも「昨年のマラソンでも経験していたので焦りはなかった。40キロが勝負だと思い、先に吐いたことで楽になった」。その先に栄光が待っていた。【小林悠太】

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