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読んでトクする社会保障

社会保障フォーラム/23 遺族基礎年金でいう「子」とは何歳まで?

 <プロがこっそり教える 読んでトクする社会保障>

     ◆年金

     遺族年金とは、国民年金もしくは厚生年金保険の加入者(被保険者)であった方が亡くなった際、その加入者によって「生計を維持されていた遺族」が受けることができる年金のことです。今回は、国民年金から支給される遺族基礎年金について説明しましょう。

     遺族基礎年金は、子どものいる家庭を支えることが目的です。ですから、給付対象は被保険者の「子」か「子のある配偶者(妻または夫)」に限られています。妻や夫単独では、年金支給条件の「遺族」には該当しないのです。また「遺族」は「(前年の)年収850万円未満」で、配偶者については子と生計を同じくしている必要があります。

     では、そもそも遺族基礎年金でいう「子」とは何歳までなのでしょうか。簡単にいえば、高校卒業までの子、または20歳未満で障害のある子をいいます。高校卒業までの子というのは、もう少し正確にいうと、18歳を迎えてもその年度末(3月31日)までであればよいということになります。もちろん、いずれの場合も未婚であることが条件です。

     遺族基礎年金は子どもがいなければ支給されないわけですから、子と生計を同じくしている配偶者であっても、子が18歳を迎えて4月1日以後になった場合や、子が死亡したり、結婚したり、養子となったりした場合、あるいは配偶者と生計を同じくしなくなった場合は、配偶者には遺族基礎年金を受ける権利がなくなります。

     逆に、子どものいる配偶者自身が、死亡したり、再婚したり、養子になったりした場合には、子どもだけが遺族基礎年金を受けることになります。また、死亡した時点で子が胎児であった場合には、胎児が出生した月に遺族基礎年金を受ける権利が発生します。かなり厳密に決められているのですね。

     遺族基礎年金は最近まで同じひとり親家庭であっても、支給対象は母子家庭に限られていました。

     改正のきっかけとなったのが、今年で8年が経過した東日本大震災でした。母親を失った父子家庭の貧困問題がクローズアップされたのです。そして、当事者たちが声をあげ、制度改革されて、2014年4月から改正法が実施されました。父子家庭への支給の道が切り開かれたのです。

     なぜ、あえて触れたかといえば、年金制度は硬直化したものではなく、社会の動きとともに少しずつ変わっていくこともあり得ることをお伝えしたかったのです。

    (吉高弘)


    高校卒業までの子

     法律では「18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある」子となっています。実務担当者の間では「18歳到達年度の末日までにある子」という言い方もしています。


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     正式名称は「地方から考える社会保障フォーラム」。社保研ティラーレ、社会保険研究所、年友企画などの諸団体によって組織され、中央官庁と地方議会を結びつけるセミナーを運営している。本連載は、同フォーラムに協力している専門家が持ち回りで執筆しています。http://tirare.jp/

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