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対立軸の昭和史

「陸軍と海軍」編/1 兵士たちの証言 主敵は海軍であり、陸軍であった=保阪正康

サイパンに向けてたつ爆撃隊=1944年(昭和19年)12月撮影

新・国民の現代史

 歴史の中には対立があり、また対立が次の歴史を生んでいく。現代史研究の第一人者が昭和史のさまざまな「対立軸」を取り上げ、過去を新しく見直す好評連載が再始動。昭和史の暗部に横たわる「陸軍と海軍の対立」、今回は現場の兵士の証言を基に、その深層に迫る。

 3年8カ月続いた太平洋戦争で、兵士たちは戦場でどのような思いをしたのかを数多く聞いてきた。その折に、陸軍の下級兵士が南方のある戦場で食料もなく日々食べるものを探す苦しさを語っていたときに、海軍の士官や水兵の食事についての羨望(せんぼう)を語ったことがあった。次のように証言したのである。

「海軍の駐屯の場所で食事をしているのを密(ひそ)かに見たことがある。米に缶詰、それに飲み物も豊富にテ…

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