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牧太郎の青い空白い雲

/744 安倍首相“史上最長”を可能にした「検察の不正義」

「桜を見る会」の前夜祭などについて記者団への応対を終えようとして、さらに質問されて振り返る安倍晋三首相=首相官邸で2019年11月18日午前10時2分、川田雅浩撮影

「意外にも」と言うべきか、「不運にも」と言うべきなのか、安倍晋三首相の通算在任日数が11月20日、憲政史上最長を記録する。

 大臣たちの不祥事などで、第1次政権を投げ出した「あの時」とは、想像もできない「安倍政権の長寿」である。

 それなりに「人気」もある。しかし「バカの一つ覚え」のように主張する「デフレからの脱却」は早々と頓挫。経済は長〜い停滞。所得格差が広がっている。

 貧乏国なのに、後進国にカネをばらまき、トランプ大統領の命令で「兵器爆買い」までしているのに、当のアメリカにも、ロシアにも、中国にも(「世界中から」と言ってよいほど)バカにされ、外交は「合格点」にほど遠い。

 その上、次々に起こる災害に何ら〝打つ手〟がない。

 なのに〝長持ち〟する。なぜだろう?

「長寿の秘密」を探すのはいとも簡単である。

 次々に不祥事が続く内閣だが、この8年間、国会議員は逮捕・起訴されていない。どれも立件されれば「政権の命運」が尽きるような大事件なのに、なぜか、検察は〝真っ黒けの悪党〟を無罪放免にしている。

 つまり、検察を味方にしたから安倍内閣は生き延びているのだ。

    ×  ×  ×

 逮捕されるべき国会議員はいた。例えば「甘利明・元経済再生担当相」である。甘利氏と元秘書2人は2013〜14年、千葉県の道路工事の用地をめぐり、工事を担う都市再生機構(UR)との間で補償交渉をしていた千葉県の建設業者から現金計600万円を受け取っていた。

 当方から見れば「ワイロ」である。正確には「あっせん利得処罰法違反」である。業者は「600万円は口利きの報酬だった」と正直に証言したが、東京地検は甘利氏の「政治資金としてきちんと処理するように指示した」という言い訳を認め、甘利氏と元秘書2人を不起訴処分(容疑不十分)にした。

 法務省の幹部が「口利きなんて常時、永田町界隈(かいわい)でやっていること」と、政権側に立って「捜査」に口をはさんだ!と雑誌などで批判されたが……その「不起訴」で安倍政権は助かった。

 下村博文・元文部科学相の政治団体「博友会」が学校法人「加計(かけ)学園」の秘書室長から政治資金パーティーの費用として200万円を受け取ったことを隠していた。これも捜査対象になったが、東京地検特捜部は不起訴処分とした。

「検察の正義」はどこへ行ってしまったのか?

    ×  ×  ×

「検察の正義」は風化した。「検察の独立」を守っていた人々が……文字通り「身体(からだ)を張って」守っていた検事たちが、突然「時の内閣の意向」を忖度(そんたく)する〝普通のお役人〟になってしまった。

 多分、原因は…

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