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2050年のメディア

文藝春秋で長くノンフィクションの編集者を務めた下山進氏が「2050年のメディア」を展望します。

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第4回 秋田魁新報の挑戦 新聞の〝常識〟「前うち」からの脱却=下山進

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2019年6月5日付 秋田魁新報朝刊 防衛省の調査文書が、他の候補地の山の仰角を誇大に捏造していたことを、「秋田魁」自らの調査で明らかにした
2019年6月5日付 秋田魁新報朝刊 防衛省の調査文書が、他の候補地の山の仰角を誇大に捏造していたことを、「秋田魁」自らの調査で明らかにした

 <Susumu Shimoyama “MEDIA IN 2050”>

「あれが、北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃する地上イージスが配備される予定だった陸上自衛隊の新屋(あらや)演習場です」

 そう、編集委員の松川敦志が言うのを聞いて、まじまじとその森を見てしまった。

 4階にある編集局長席、その後ろの南側の窓から、木々がすぐそばまで迫っているのが見える。えっ、秋田市のどまんなかにある秋田魁(さきがけ)新報社の目の前に、新屋演習場というのはあるのか。

 住宅街に隣接する形であるこの演習場が、北朝鮮から発射されるミサイルの盾となるイージス・アショアの基地になる。その報(しら)せは、政府がある日、突然発表をしたわけではない。

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