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<Susumu Shimoyama “MEDIA IN 2050”>
萩尾望都の『一度きりの大泉の話』は、読んでいると苦しくなってくる。時系列もいきつもどりつし、繰り返しもあり、読みにくい。思い出すのが辛く封印していた記憶、それを長年の友人が、インタビューして呼び起こすという形にし、録音を書き起こしたものに手をいれたと、後書きにはある。
いっぽう2016年に出た竹宮惠子の自伝『少年の名はジルベール』は、作品としても完成されており、安心して読むことができる。萩尾が今回書いた、マンションに呼び出した時の話は書いていないが、竹宮が、萩尾の才能を恐れ追い詰められていったことはよくわかる。
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