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2050年のメディア

文藝春秋で長くノンフィクションの編集者を務めた下山進氏が「2050年のメディア」を展望します。

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第79回 日中はるかなり。天安門事件以来政治は語らず=下山進

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毛丹青。西宮夙川に住むのは、村上春樹のファンだから。
毛丹青。西宮夙川に住むのは、村上春樹のファンだから。

<Susumu Shimoyama “MEDIA IN 2050”>

 1962年生まれの毛丹青(マオタンチン)の小・中学校時代は、ちょうど中国で文化大革命の嵐がふきあれている時期にあたっていた。『毛沢東語録』を暗唱し、新聞は、毛主席の最新の指示をできるだけ早く知るために読んだ。紙の上に書かれてあることが全て現実だと信じていた。

 毛丹青は北京大学を卒業し、中国社会科学院で「記号論」を研究する道に進む。思想が現実をつくると考えていたのだった。

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