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2050年のメディア

文藝春秋で長くノンフィクションの編集者を務めた下山進氏が「2050年のメディア」を展望します。

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第81回 江藤淳残影 元共同通信論説委員長は惹かれ続ける=下山進

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江藤淳。文藝春秋の元編集者が江藤について書いた本に、『江藤淳の言い分』(斎藤禎著 2015年)、『江藤淳は甦える』(平山周吉著 2019年 小林秀雄賞受賞)がある。
江藤淳。文藝春秋の元編集者が江藤について書いた本に、『江藤淳の言い分』(斎藤禎著 2015年)、『江藤淳は甦える』(平山周吉著 2019年 小林秀雄賞受賞)がある。

<Susumu Shimoyama “MEDIA IN 2050”>

 文藝春秋で、なぜ、あれほど江藤淳がもてはやされているか、自分は、まったく理解ができていなかった。

 寺田英視(ひでみ)という名専務がいた。この人は、『文學界』の編集長をやり、文芸の出版の編集長もやった人だが、『文學界』の編集長の時、『南洲(なんしゅう)残影』という江藤の事実上最後の作品の連載の担当だった。その寺田が専務をすぱっとやめたあと、一冊の自費出版の本を送ってきてくれた。

 この中に、寺田が江藤さんと、西南戦争の激戦地、田原(たばる)坂を訪ねた時のエッセイが収録されている。

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