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紅花の美しさと魅力伝える 映像学科生の卒業制作が内閣総理大臣賞に 

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内閣総理大臣賞を受賞した「紅」の上映ポスターを抱える佐々木麻衣子さん 拡大
内閣総理大臣賞を受賞した「紅」の上映ポスターを抱える佐々木麻衣子さん

 神奈川県厚木市の東京工芸大学芸術学部映像学科を今春卒業した佐々木麻衣子さん(25)が卒業制作として撮影した短編記録映像「紅」が、第57回科学技術映像祭(日本科学技術振興財団など主催)で内閣総理大臣賞を獲得した。NHKや民放のドキュメント番組などが入賞を独占する中、大学生の作品が同賞に輝いたのは快挙だ。

 映像祭は、科学技術への関心を高め、教養を向上させることを目的に行われ、科学技術を正確にわかりやすく伝える映像が選ばれている。受賞作「紅」は35ミリのカラーで16分33秒。口紅や着物の染料に使われる黄色い花の紅花が持つ色彩の美しさと魅力を伝える作品で、「科学技術を正確にわかりやすく伝える素晴らしい映像」と高く評価された。

 「紅をさした唇はなぜ透明感のある美しさになるのか」と疑問を抱いたのがきっかけ。紅花を精製して紅が作られることを知り、紅の勉強を一から始めて撮影に臨んだ。紅花の生産地である山形県を訪れ、着物を染める職人に撮影の許可を頼んだ。初めは「伝承技法は秘密だから教えられない」と断られたが、何度も足を運び、信頼関係を築きながら伝承技法で作る紅染めの撮影に成功した。

 撮影中は、自ら黄色い紅花に含まれるわずかな紅の色素を繊維に吸い取らせて精製する紅染めの工程を実験。その秘密に迫りながら美しい映像として描き上げていった。完成まで約2年を要した。

 佐々木さんは「フィルム作品は在学中にしかできないと思ったので、映像学科で今まで勉強したことを集中させ、悔いのない作品を創りたかった」と語り、映像学科の後輩に「才能にあふれた人が多い。ぜひ映像祭に作品を応募してほしい」とエールを送った。

 「紅」は4月29日、相模原市緑区橋本の「杜のホールはしもと」で開催される第1回さがみ人間未来フィルムフェスティバル(8本上映予定=大人500円、中学生以下無料)で上映される。問い合わせは能勢広さん(042・777・5557)。【長真一】

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