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相模原の菖蒲田でイナゴ大繁殖 理工学部の田口非常勤講師が確認

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菖蒲田に繁殖するイナゴ 拡大
菖蒲田に繁殖するイナゴ
イナゴが繁殖するハナショウブの湿田と水辺の広場の池 拡大
イナゴが繁殖するハナショウブの湿田と水辺の広場の池

 相模原市緑区下九沢にある相模原北公園の菖蒲(しょうぶ)田で、バッタ科の昆虫イナゴが数百匹も繁殖していることが分かった。都市部での昆虫生態学を研究している明星大学理工学部非常勤講師の田口正男さん(同市中央区南橋本)が確認した。

 菖蒲田は郊外にある公園の「水辺の広場」脇にある狭い湿田。水辺の湿地で育つハナショウブを中心に湿生植物が植栽され、中央の水路から常に水が流れている。繁殖したイナゴはコバネイナゴとみられ、生息数がかなり減少しているハネナガイナゴのような長い羽の個体も多く観察されているという。日中は湿田周辺の芝生にいて、人が近寄ると一斉に数十匹がハナショウブに飛び立って隠れる。

 イナゴは湿り気の多い水田などに生息し、イネ科植物の葉を食べる。稲を食い荒らす害虫として稲作農家から嫌われながら、60年代ごろまで、多くの水田で見かけた。だが、農薬散布や水田のほ場整備による乾田化、休耕田の増加で生息環境が変化し、乾燥に弱いイナゴやトンボなどの生き物が減少した。

 田口さんは大繁殖の理由について、「湿田という形で人為的に水管理がされ、水田に似た環境が保たれている。えさとなるイネ科植物があり、ハナショウブの葉にもイナゴが食べたとみられる食痕がある」と説明。「日中、家族連れが多く訪れるため、イナゴを補食する鳥が近づかず、結果として守られている。人と生き物の共生の例として興味深い事例となる」と指摘している。【高橋和夫】

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