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産業能率大学の学生と、飲食店経営事業を展開する「ラムラ」(東京都中央区)がオリジナルメニューを共同開発した。同社が経営する「common cafe 新宿歌舞伎町店」(新宿区)で現在、4品が販売されている。
企業の協力による課題解決型授業に力を入れている同大と、次世代の人材育成を重視する同社がメニュー開発を学生に任せることで合意し、4月から準備に取りかかった。さっそく、同大経営学部の倉田洋教授と田中彰夫教授のゼミ生計41人が8チームに分かれ、カフェメニューを考案。それぞれ8品を完成させた。
3年の原茉奈美(まなみ)さん、溝川美咲さんのチームが企画したのは、3種類の「季節のスイーツジャー」。美容と健康に気を使う女性をターゲットに設定し、ブドウなど旬のフルーツや、低カロリーのショウガを取り入れた。
特にこだわったのは「キラキラ」。メニューの一つ「巨峰のコンポートとジンジャーのゼリー」に気泡を入れ、透明感やキラキラと輝くかわいらしさを演出した。「試作品には気泡がなく、50枚ものイラストを描いて、何度もやりとりしました」と原さん。苦心作だけあって、溝川さんは「ぜひ写真に撮ってインスタグラムに投稿してほしい」と期待を込める。
また、3年の西山友啓(ともひろ)さんのチームは、店舗の実地調査と、店から提供された客数・客層のデータ、販売の市場分析などを行った。それをもとに考案したシューケット、プリン、スフレの「3層食感のスイーツ」は、顧客層の女性をターゲットにした。「コンビニスイーツが食感を重視していることもヒントにした」(西山さん)という自信作だ。
原価・損益計算も行い、「理想と現実」の壁にも直面した。西山さんは「座学だけでなく、現場で企画を実践できたことはいい経験になった」と話す。
原さんらのチームが考案したスイーツジャーをはじめとする第1弾メニュー(700~3024円)の販売は、10月31日まで。11月1日からは西山さんらのチームなどの第2弾4品(734~1944円)が登場する。その後、学生たちは購入者アンケートなどを分析し、効果測定に取り組む。
メニューの問い合わせは同店(03・6205・5846)。