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大学倶楽部・北海道教育大

「地域課題解決できる人材を」 改革進める蛇穴学長に聞く 

蛇穴治夫学長

 少子化に伴う教員採用数減によって、教員養成系の大学を取り巻く環境は大きく変化している。北海道教育大学の国際地域学科(函館校)、芸術スポーツ文化学科(岩見沢校)は来春、初の卒業生を輩出する。1期生の就職先、内定率で改革の真価が問われる新年度を前に、蛇穴(じゃあな)治夫学長に今後の展望を聞いた。

     道内に5キャンパスを有する道教育大は2006年度、教員養成課程を札幌、旭川、釧路に集約し、函館、岩見沢には教員免許取得を卒業要件としない新課程を設置する改革を行った。14年度には、この2課程を学科に発展させた。蛇穴学長はその狙いを「地域特性、地元のニーズに対応する人材の育成」と語る。

     函館校では、水産国際都市としての資源を基盤に、語学力とコミュニケーション能力を伸ばす教育を行っている。岩見沢校が目指すのは、芸術やスポーツが持つ力を地域の課題解決に活用したり、新たなビジネスにつなげたりできる人材養成だ。「グローバル化を掲げる総合大学や、音楽・体育大学とは異なるアプローチを実践している。地域の子供を育てる人材を輩出してきた大学ならではの、地元に根ざした取り組みだ」と自信を見せる。

     一方、教員養成課程に関しては、文部科学省が昨年発足させた有識者会議のメンバーとして、国立教育大学全体の改革にも携わっている。「教育養成系の大学は、自前で研究者を育てる仕組みを作ってこなかった。そのツケが今、回っている」と指摘する。

     教育大学で各教科の指導をしている教員は文学部や理学部などそれぞれの専門学部出身で、教員養成の専門家ではない。「何年か在籍したら、出身学部のある他大学へ移る人が少なくない」という。教育大学や、教育学部を持つ総合大学が設置している既存の大学院は、教育学の研究者養成や専門性の高い教員養成が主眼だ。「教員養成そのものを学問として研究するドクターコースを、全国の教育大学と共同で設けたい。教員養成に人生をかける人材の育成が、日本の教育の鍵を握っている」

     狭き門となった教員採用と時期を同じくして、6月には一般企業の採用活動も本格化する。道内企業は業績が厳しいところも多いが「外交官を志望するなど、視野の広い学生が順調に育っている」と期待を込めた。【上杉恵子】

    北海道教育大

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