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大学倶楽部・立教大

静岡・浜岡原発建設巡り、地権者へ協力金30億円 遺族寄贈の資料を追加公開

立教大書庫に収蔵されている浜岡原発関連資料

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 中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の建設をめぐり、1970年代から80年代にかけ、地元地権者らで構成する住民団体・佐倉地区対策協議会(佐対協)に中部電力が、1~4号機建設の「協力金」名目で約30億円を支払っていたことが、佐対協元会長が作成した資料などからわかった。この資料は建設予定地にかかる旧浜岡町佐倉地区の地権者らで構成される佐対協で、78~90年まで会長だった鴨川源吉氏が残したメモなど。99年の元会長死去後、遺族が立教大学に寄贈し、昨年から一部が公開されている。

     30億円のうち約9割は、70年代後半以降、原発直下に東海地震の想定震源域があることが判明したり、大規模な原発事故が続く中で着工したりした3、4号機の協力金とされる。中部電側が協力金の存在の非公表を求めるような記載もあり、原発建設の地元対策の実態が示されている。

     5月10日に新たに公開された資料などによると、協力金の合計額は1号機(71年着工)は1億2000万円で2号機(74年着工)は1億2300万円だったが、東海地震説の発表(76年)やスリーマイル島原発事故(79年)後の82年着工の3号機は約19億1800万円。チェルノブイリ原発事故(86年)後の89年着工の4号機は8億9300万円で、先行2機に比べ、原発防災への懸念が高まった時期に着工された後発2機の協力金合計額は約11・6倍に急増していた。

     協力金の詳細は、佐対協内でも一部の役員しか知らされていなかった。新たに公開された中部電との交渉メモには、1号機の協力金を支払う際、中部電側から「町の平和のためにも非常に困るので表にならないよう取り仕切ってもらえないだろうか」と頼まれたとみられる記載があった。

     使途先を示す書類には、公共工事の地元負担金のほか、町内会の運営費などが金額と共に挙げられている。鴨川氏の後任として会長を務めた元町議の清水一男さん(91)は「土地を手放した農家も多く、危険なものを受け入れる地元として協力金は必要だった。当時の町は貧しく、町を良くしたいという思いだった」と振り返った。元浜岡町長の鴨川義郎さん(89)は「立地地区で、高いリスクがある以上、仕方ない額だと思っていた。周辺の地区との関係もあり、公表できなかったと思う」と話した。

     中部電は「共存共栄の観点から、協力金を支払うことはあるが、個別具体の協力内容には相手方もあるので、回答は差し控える」とコメントした。【松岡大地、井上知大、古川幸奈】

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