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茶の湯とイエズス会の研究で茶道文化学術奨励賞 非常勤講師のスムットニーさん

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茶道文化学術奨励賞を授与されるスムットニー祐美さん(左) 拡大
茶道文化学術奨励賞を授与されるスムットニー祐美さん(左)
受賞を受けた記念講演では、イエズス会の布教活動に茶の湯が果たした役割について語った 拡大
受賞を受けた記念講演では、イエズス会の布教活動に茶の湯が果たした役割について語った

 お茶に関する研究を対象とした茶道文化学術賞(財団法人三徳庵主催)の27回目の受賞者が決定し、関東学院大学非常勤講師のスムットニー祐美さんが奨励賞に選ばれた。

 受賞対象となったのは、スムットニーさんの著書「茶の湯とイエズス会宣教師 中世の異文化交流」(思文閣出版)。戦国時代、キリスト教布教のために来日したイエズス会の宣教師と茶の湯の深い関わりを、膨大な資料をもとに解き明かした力作だ。

 6月9日、学士会館(東京都千代田区)で行われた授賞式で講演したスムットニーさんは、世界各地で布教活動を展開していた当時のイエズス会が、それぞれの地の風習を取り入れることでキリスト教との接点を創出する「適応主義」を取っていたことを紹介。日本では茶の湯がその一つで、日本家屋を模した修道院で、神父が来客のために茶をたて、なつめや水差しといった茶道具が完備されていたことなどを説明した。

 さらに、「許可なく茶道具に触れてはならない」「ふさわしくないものを茶室に持ち込んだり、ふさわしくない話をしたりしてはいけない」と、宣教師たちが茶席を清浄な場としてとらえていたことに、記録を示しながら触れた。

 選考委員長の竹内順一・東京芸術大学名誉教授は「茶の湯とキリスト教に関する先行研究は存在するが、イエズス会が精神的な側面に理解を示していたところに注目した業績を高く評価したい」と述べた。

 受賞後、スムットニーさんは「戦国時代にヨーロッパの人々を魅了した日本のおもてなしが、2020年の東京五輪でどのような展開を見せるか、楽しみです」と笑顔で語った。【上杉恵子】

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