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文部科学省から認知症や生活習慣病の研究拠点に指定されている立命館大学と順天堂大学は、親、子、孫の三世代で楽しみながらエクセサイズできる体操「ACTIVE(アクティブ)5」を開発し、このほど発表した。加齢や運動不足のために骨や関節などが衰える「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」の予防を目指すという。
「ACTIVE5」は、スクワット(太もも強化)▽上半身トレーニング(胸と腕の筋肉強化)▽体幹バランス(バランス感覚強化)▽ヒールレイズ(ふくらはぎ強化)▽しこふみ(股関節と下半身強化)の5つの動作を約3分間で行う。基本動作は同じだが、「キッズ」「一般」「高齢者」と世代に合わせた運動ができる。
キッズは、楽しんで取り組めるようカニやヘビなどの動物や相撲取りなどをイメージした振り付け。一般は、体のこりをほぐす要素と姿勢改善に役立つ動きを取り入れ、他の世代よりハードにすることで達成感向上も狙っている。高齢者は、深呼吸を多く加えることで疲れすぎないよう配慮。各動作の間に三世代が同じポーズになるようにし、違う動きをしながらも一体感が得られる。
8月31日に都内で行われた発表会で、立命館大スポーツ健康科学部准教授の塩沢成弘氏は、「両大学でロコモ予防活動を全国的に広げていきたい」と話した。順天堂大大学院スポーツ健康科学研究科先任准教授の町田修一氏は、「三世代で体操を楽しめるのは素晴らしいことだ」と期待する。
両大学は、2015年に学術交流に関する包括協定を締結。健康科学の分野では、立命館大がスポーツや健康に関するテクノロジー技術、順天堂大がロコモ予防のための健康・医療サービスと、両大学の得意分野をそれぞれ持ち寄り、全世代が健康で活動できるようにする「アクティブ・フォー・オール」の実現に向けて共同研究を進めてきた。
今年度中にガイドブックを作製し、地方自治体などでの指導者セミナーを開催することで、安全に実施できる環境を整える。
この体操は、専用ホームページで公開している。【丸山仁見】