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大学倶楽部・上智大

ミャンマー出身の人権活動家、マ・ティーダ氏が6年の投獄体験について講演

講演するマ・ティーダ氏
司会進行を務めた上智大の根本敬教授

 反政府活動をしたとして、約6年間投獄されたミャンマーの人権活動家、作家、外科医のマ・ティーダさんの講演会が12月4日、上智大学で開かれた。同大と国際交流基金アジアセンターの共催で、「良心の囚人、独房から心を解き放つ」をテーマに行われた。

     ティーダ氏は1993年、「公共の安寧の侵害、非合法結社との接触、違法文献の配布」により懲役20年を言い渡され、6年近く投獄され、そのほとんどの期間を独房で過ごした。講演の中で、ミャンマーの悪名高いインセイン刑務所の独房で経験した筆舌に尽くしがたい困難について語った。重い病気にかかり、かつて自身が白衣を着て医師として勤めていた病院に囚人服姿で搬送された屈辱。しかも、まともな治療も受けられずに刑務所に戻され、薬まで没収されたことや、母親から差し入れられた食料も奪われたことなどを語った。しかし、ティーダ氏はその度に理路整然と反論し、自身の権利を獲得していった。そして、ついに看守長から「あなたは自由ね」と言われたという。

     3.6×2.5メートル四方の独房で、1日のうち23時間以上監視されたことについて、「看守たちは刑務所の内外を自由に動けても、思想、日々の活動は自由ではない。一方、私は自分の意思を表現する自由までは失わなかった」。さらに、過酷な状況下で肉体的・精神的自由を得ることができたのは、独特な瞑想法(ウィパッサナー、内観瞑想)によるところが大きかったと語り、その方法についても説明した。

     学生など150人が参加した講演会は同大の根本敬教授の進行で行われ、質疑応答では「瞑想などの方法も知らず、力の弱い人間が困難に遭遇した場合はどうすれば良いか」との質問も。これに対し、ティーダ氏は「SNSが流行している現代においては、他人を見て、他人からの支持を得て初めて自信を持つ人が多い。そうではなく、もっと自分の心の声に耳を傾けることによって、自分を理解することが大事だ。それが自信につながり、独立心が芽生える」と答えた。

     ティーダ氏の処女作は99年の『The Sunflower』で、当時は国外出版が禁じられていたため、ミャンマー国内でのみ発表された。2012年の『The Roadmap』は、1988年から2009年までのミャンマーでの政治的史実に基づいて描かれている。ミャンマー語で発表された彼女の半生録『Sanchaung(幼少期)、Insein(投獄期)、Harvard(米国留学期)』は昨年英訳され、『Prisoner of Conscience: My Steps Through Insein』として出版されている。

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