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空き家を集会所に 学生協力、企業も支援 宇都宮市東峰西地区

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集会所への改修が進む空き家 拡大
集会所への改修が進む空き家

 空き家を活用して集会所をつくる試みが宇都宮市の東峰西地区で進んでいる。官民連携のプロジェクトに宇都宮大学の学生や企業も加わり、空き家が多くの成果を生む場になろうとしている。

 プロジェクトは、空き家問題に取り組む官民連携組織「宇都宮空き家会議」が自治会から相談を受け、住民の意向に沿って進めてきた。同会議は昨年4月の設立後、空き家の売却や草刈りなどの相談に応じながら、同市三の沢北地区にも同様の集会所を整備。今回が2例目で、他にも検討を進めている地区があるという。

 集会所は空き家となっている店舗兼住宅を改築して設置。来春ごろの完成を目指しており、一部の壁を取り払ってスペースを確保したり、雨漏りを修繕したりする。解体した部材も可能な物は再利用するなど、住民の憩いの場になるよう工夫している。

 同地区の室井光自治会長(81)によると、地区内に75歳以上のお年寄りは約70人で、その半分が独居。地区内には公民館がなく、最寄りの交流スペースも交通量の多い国道を渡らなければならなかった。集会所は隣接する自治会と共同で、老人会の会合や地区内の会議などに活用する予定。室井会長は「ワークショップには90を超えるおばあちゃんも意見を言いに来るほど、地域では集会所を待ち望んでいた。本当にありがたい」と感謝した。

 また、解体・リフォームなどを手がける「ピースノート」(宇都宮市)が協賛企業として、技術・人材などの面で支援し、宇都宮大工学研究科の大学院生も協力している。同社の茂串好雄設計士は「業界として、いい人材を育てたい思いがある。学生はこんな現場を経験することはないでしょうから」と支援の意図を説明。同研究科修士1年の塚本琢也さん(23)は「現場の考え方や作業を知って設計できれば、分かりやすい図面が描けるようになると思う。新築とは違う想定外も勉強になっている」と話していた。【高橋隆輔】

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