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ラグビーの第54回全国大学選手権は1月2日、秩父宮ラグビー場(東京都港区)で準決勝2試合があり、21大会ぶり13回目の優勝を目指す明治大(関東対抗戦2位)と、9大会連続9回目の優勝を狙う帝京大(同1位)が決勝に進出した。
明治大は、2大会ぶりに準決勝へ駒を進めた大東文化大(関東リーグ戦1位)に43-21で逆転勝ちした。帝京大は、過去2大会連続準優勝の東海大(同2位)に31-12で快勝した。
決勝は7日に秩父宮で行われる。
バックス縦横無尽
代名詞の「重戦車FW(フォワード)」ではなく走力豊かなバックスが、明治大を1998年度以来、19大会ぶりの決勝に押し上げた。
PGで3点を明治大が勝ち越した直後の後半21分。中央突破を図る大東文化大のフランカー河野良太選手に、明治大のCTB(センタースリークォーターバック)梶村祐介選手が絡みついてボールを奪い、敵陣へと大きく蹴り込んだ。梶村選手はそのまま走り込み、ボールを拾った相手選手のキックをチャージ。そのこぼれ球をつかみ取り、インゴールに押さえ込んだ。
バックスが大きくボールを動かし、FWも素早くサポートして大東大の防御線を押し込む。4分後、バックスが縦につなぎ、最後は並走するフッカー武井日向選手が中央に持ち込んだ。後半31分には梶村選手のパスカットを起点にWTB(ウィングスリークォーターバック)山村知也選手がトライ。「前半からボールの保持は継続できていた。後半も意識して攻撃できた」と山村選手は言う。
外国人選手2人を擁する大東文化大FWに対しスクラムで後手に回り、前半は7-14で折り返した明治大。SO(スタンドオフ)堀米航平選手は「風下の前半に我慢するのは予想通り。後半に焦らず仕留められた」と余裕の口ぶりだった。
丹羽政彦監督は「今は先人が作り上げた歴史しかない。新しい歴史を作るのは私たちだ」と選手を鼓舞してきた。帝京大との決勝は伝統校が復活する格好の舞台だ。【大谷津統一】