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入院中の子どもたちがパラスポーツに挑戦 大学院生や医師らとボッチャ体験

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大学院生からルールを教わる子どもたちと保護者ら 拡大
大学院生からルールを教わる子どもたちと保護者ら
富田医師(右)も子どもたちと楽しんだ 拡大
富田医師(右)も子どもたちと楽しんだ

 入院中の子どもたちにパラスポーツを楽しんでもらおうと、順天堂大学医学部付属順天堂医院(東京都文京区)で6月28日、「ボッチャ体験会」が開かれた。小児病棟で闘病中の3歳から中学3年生までの14人が2組に分かれ、それぞれ約30分間体を動かした。

 ボッチャは6球のボールを投げて、白いジャックボール(目標球)にいかに近づけるかを競う。重度脳性まひなどで手足の不自由な人向けにヨーロッパで考案された競技で、パラリンピックの正式種目になっている。年齢や体力に関係なく、皆が一緒に楽しめるのが特徴で、同大スポーツ健康科学部の渡辺貴裕先任准教授は「長期入院で体を動かす機会が限られている子どもたちでも、挑戦しやすい」と話す。

 当日は、同大大学院スポーツ健康科学研究科で障がい者スポーツを学ぶ大学院生の永田悠祐さんと吉原奈美さんが先生役を務め、ルールや得点の数え方などを子どもたちに説明した。

 ゲームには保護者や医師、病棟保育士や療養支援士も参加し、にぎやかにスタート。子どもたちは真剣なまなざしでボールを投げ、ジャックボールの近くにボールが止まると、笑顔で歓声を上げた。ボッチャ初体験の男子(小学2年)は「ボールを投げて的の近くに当てるのが楽しかった。またやりたい」と話した。一緒に挑戦した小児科医の富田理助教は「長期入院中の子どもたちが交流したり気分転換したりする機会として、ボッチャは有効だ。今後も積極的に病棟イベントに取り入れたい」と期待を寄せた。

 体験会の最後には、教員と大学院生から子どもたちにボッチャボールのセットがプレゼントされた。吉原さんは「きっかけ一つで子どもたちが本来の笑顔と積極性を取り戻す瞬間を目の当たりにして、スポーツの素晴らしさを再確認した。これからも自分にできることを続けていきたい」と力を込めた。

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