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公式HP:http://www.nagoya-cu.ac.jp/ 所在地:〒467-8601 名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1 電 話:052-853-8328
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新潟県上越市牧区で9月23日、「稲刈り体験ツアー」(農事組合法人棚広生産組合主催)が開かれた。名古屋市立大人文社会学部の学生が参加し、稲刈りと、刈り取った稲を天日干しするためにはさ(稲干し台)に稲穂をかけていく「はさ掛け」を体験しながら住民との交流を深めた。
今回のイベントへの参加は、同大人文社会学部の三浦哲司准教授(35)が3年前から、少子高齢化が進む牧区の原地区の将来計画づくりの支援で、同地区の住民と交流を続けてきたことがきっかけ。
2年の検討を経て、今年3月には、集落ネットワーク圏 (小さな拠点)を形成するための「原地区集落ネットワーク圏活性化プラン」が完成した。同プランの「農を通じた都市との交流」の一環である稲刈り体験ツアーに今回初めて学生が参加することになった。
体験ツアーには、1、2年生計5人が参加した。秋空の下、午前9時から原地区内の棚田で稲刈りを開始。地区住民が手際よく刈っていく稲穂を集めたり束ねたりする作業を体験した。雨でぬかるんでいた棚田にも入り、地区住民から手ほどきを受けて、2000平方メートルほどの棚田の稲を刈り取った。
その後、民家の軒先に移動し、はさ掛けに挑戦した。背丈よりもはるかに高いはさに稲穂をかけていく作業を手伝った。学生らは稲穂を高く投げられず悪戦苦闘していたが、回数を重ねるうちにコツをつかみ、見た目が美しいはさを完成させることができた。
参加者の同大人文社会学部1年の田辺志織さん(18)は「今回のような本格的な農作業は初めてで、農家のみなさんの苦労を身に染みて感じた。『また来てね』という言葉がとてもうれしかった。今後も原地区と関わり続けたい」と話した。三浦准教授の研究室では、今後も原地区が主催するイベントに参加するなど交流を重ねながら、プランの検証作業を進めていく予定だ。