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大学倶楽部・茨城大

世界湖沼会議 生態系「賢い利用を」 三村学長が講演

第17回世界湖沼会議で基調講演する三村信男・茨城大学長

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会場には、国内の研究機関、企業が研究や技術開発の成果を紹介するコーナーもある

 湖や湿地、河川など水環境を巡る問題について議論する「第17回世界湖沼会議」が10月15~19日、茨城県つくば市で開催された。市民や行政の担当者、研究者ら50カ国・地域から約4000人が参加。初日に茨城大の三村信男学長が地球温暖化による湖沼への影響などについて基調講演した。

     同会議は、琵琶湖がある滋賀県の提唱で、1984年に始まった。おおむね2年ごとに開かれ、国内開催は4回目。国内第2位の面積の湖、霞ケ浦がある茨城県での開催は2回目になる。

     今回のテーマは「持続可能な生態系サービス」。生態系サービスとは食料や水だけでなく、自然を活用した文化やスポーツなど、自然から得られる恵みを指す。会議では人間が湖沼と共生し、将来にわたって生態系サービスを利用し続けられるようにする方策について話し合う。

     温暖化の被害を軽減する「適応策」に詳しい三村学長は、化石燃料の燃焼など人間活動の影響で、世界の平均気温は1880~2012年で0・85度上昇したと指摘。気温上昇に伴い日本では、雨が降るときはたくさん降るが、まったく降らない日が増えるという両極端な現象が顕著になってきているとした。また、欧州や豪州の一部などでは、乾燥化が進むなど、温暖化による、湖沼への影響が懸念されている。広くて浅い湖の霞ケ浦の場合は、水温が上昇してアオコが発生しやすい条件が継続するなど、温暖化が水質汚濁を悪化させる要因になる恐れがあるという。

     三村学長は「健全な湖沼環境を実現する考え方は、温暖化への適応の基盤にもなる。それは、湖沼に対して何もしないのではなく、自然の適応力を強化することと、人間が生態系サービスを享受することの両立を図ること、つまり生態系の『賢い利用』の道を探ることだ」と指摘。影響や適切な対策は地域によって異なるため、湖沼問題の解決の基礎になるのは「住民がそれぞれの立場で湖沼に関心を持ち、関与することだ」と訴えた。最終日の19日に生態系サービスを次世代に引き継ぐために必要な取り組みなどを盛り込んだ「いばらき霞ケ浦宣言」を採択した。【大場あい】

    茨城大

    公式HP:http://www.ibaraki.ac.jp/
    所在地:〒310-8512 水戸市文京2-1-1
    電 話:029-228-8111

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