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コウノトリ教育、高評価 鷲谷教授が島根・西小で“押しかけ授業”

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西小での授業を自ら希望した中央大の鷲谷いづみ教授 拡大
西小での授業を自ら希望した中央大の鷲谷いづみ教授
DNAを調べるため、ドジョウを採取した西小児童。コウノトリを教材とした教育が高く評価された 拡大
DNAを調べるため、ドジョウを採取した西小児童。コウノトリを教材とした教育が高く評価された

 コウノトリの繁殖地・島根県雲南市大東町の市立西小学校で10月、中央大の鷲谷いづみ教授(保全生態学)が「イースター島とコウノトリ」をテーマに授業をした。里山や水辺の生物多様性の保全と再生に関する幅広い研究で知られる鷲谷教授は、コウノトリを教材に生態系や環境について学ぶ西小の教育を高く評価した。

 「みなさんの学校でやっていることは、本当に素晴らしい。とても良いコウノトリの見守り活動をしている。これからも続けてほしい」。鷲谷教授は授業で、児童たちに語りかけた。東大大学院教授を経て現職。日本生態学会功労賞などを受賞、「保全生態学入門--遺伝子から景観まで」「自然再生--持続可能な生態系のために」の著書がある。

 恵まれた自然に支えられ、高度な文明が発達しても、健全な生態系を損なえば、文化や人心も荒廃する教訓として南太平洋の島・イースター島を授業で紹介。子や孫のことを考え、資源を使い尽くさないことや、生き物を絶滅させない重要性を説明し、「コウノトリがいる地域は、豊かな生態系がある証拠。雲南はコウノトリに選ばれた土地」とたたえた。

 雲南市大東町では、2年連続でコウノトリ4羽が誕生した。生態系保全にデータを役立てるため、餌になっている地元のドジョウのDNA調査に乗り出すなどの西小の活動を知った鷲谷教授は「授業をさせてください」と学校に連絡して今回の授業を実現させ、自ら“押しかけ授業”と名付けた。

 授業を終えて、6年の糸川涼さん(12)は「元々生息している生き物を大切にしないと、生態系が崩れると感じた。コウノトリが暮らす環境を守りたい」と感想を述べた。青木結菜さん(11)は「西小の取り組みが評価されて、うれしい。コウノトリのためになることをしたい」と感じた。上原大芽さん(12)は「周辺の他の学校にも呼びかけて、より良い環境をつくりたい」と話していた。【山田英之】

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