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大学倶楽部・神田外語大

新著で薩長同盟の新説を披露 国際コミュニケーション学科・町田准教授

新著「薩長同盟論-幕末史の再構築-」で新説を唱えた町田准教授

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 神田外語大学外国語学部国際コミュニケーション学科所属で同大日本研究所副所長の町田明広准教授が、明治維新につながる盟約として知られる「薩長同盟」を史実に忠実に解説し、最新の研究を反映した「薩長同盟論--幕末史の再構築--」(人文書院)を12月13日に出版した。幕末史の初心者でも分かりやすい記述で、坂本龍馬が関わったとされる薩長同盟についての新説を披露した意欲作だ。

     この同盟は幕末の1866(慶応2)年3月7日(旧暦1月21日)、薩摩藩家老、小松帯刀の京都の邸宅で締結されたとされる。定説では、薩摩藩と長州藩が政治的、軍事的な同盟関係を築くため締結に踏み切ったものとされ、土佐脱藩の浪士・坂本龍馬が薩摩藩の西郷隆盛、長州藩の木戸孝允(桂小五郎)の間を取り持ち、同盟(盟約)が結ばれたとされてきた。

     しかし、町田准教授は本書で、この定説を新しい切り口より考察。龍馬が同盟締結時の仲介役とされてきたことを否定し、締結の3日前の段階で、小松を中心とする薩摩藩重臣と長州藩を代表する木戸との間で交わされた6カ条によって既に大筋が決まっていたと指摘した。

     締結日に龍馬が登場し、木戸が薩摩藩士と周囲から見られていた龍馬を証人とし、小松、西郷とその6カ条を確認し、後に書状に記して龍馬に確認を取ったのがいわゆる「薩長同盟」であり、軍事同盟レベルにないことを論証している。また、町田准教授は6カ条について、「同盟」「盟約」というレベルのものではなく、在京薩摩藩士のトップであり、かつ島津久光の名代的存在である小松が、長州藩を代表して上京した木戸との間で交わした、「小松・木戸覚書」とするのが妥当であると考察している。

     町田准教授は「これまで当たり前とされてきた薩長同盟のイメージを、主として薩摩藩にかかわる当時の史料の再検討と政治動向の分析を緻密に行うことにより、数々の新説を提示した。薩長両藩の抗争と融和の歴史の軌跡を追いながら、あらたな薩長同盟論を展開しており、ぜひ多くの方に幕末維新史の醍醐味(だいごみ)をご堪能いただきたい」と話す。

     今年は明治維新150年の節目の年であり、西郷隆盛を主人公にしたNHK大河ドラマ「西郷どん」が放映されたが、薩長同盟における新説の登場は、大きな話題を集めそうだ。同書は270ページ、2200円(税別)。

    神田外語大

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