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大学倶楽部・大阪国際大

人権侵害防ぐ研究集会 ネット上の部落差別許さぬ 谷口准教授ら意見交わす

「ネットと部落差別」をテーマに、活発な討論が行われたシンポジウム。左から、川口泰司、津田大介、谷口真由美、荻上チキの各氏

 インターネット上で深刻な問題となっている差別的な投稿について考える「『ネットと部落差別』研究集会」(部落解放・人権研究所主催)が15日、大阪市港区波除のHRCビルで開かれた。シンポジウムで、大阪国際大准教授の谷口真由美、山口県人権啓発センターの川口泰司、ジャーナリストの津田大介、評論家の荻上チキの各氏が、どうネット上の人権侵害を防ぐかで意見を交わした。

     谷口氏は、差別の問題では「寝た子を起こすな」という考え方があるが、ネットの現状を見た場合、本当に寝ていたか疑わしいとの考えを示した。また、年配の人たちの中にもネット上で悪質な意見を広げているケースが少なからずあり、若い世代だけの問題ではないと認識することが対処に重要とした。

     川口氏は、差別的なデマや情報の拡散、被差別部落の所在地情報の暴露が特に大きな問題だと指摘。「同和教育が衰退する中、こうした悪質な情報への接触が部落問題との出合いになり、差別を助長する方へ向かっている」と懸念を表明した。

     津田氏はIT事業者の責任が重いとし、企業がこうした悪影響を社会に及ぼしていることをどう考えるかという視点を提示。さらに海外企業が多く、対応の難しさを指摘する一方、広告を出している企業への働きかけで悪質な情報を削除できた事例などを紹介した。

     荻上氏は、ネット情報をうのみにする人が多いと指摘。真偽が判断できるまでは「保留」という態度を利用者に学習させる必要があるとした。また、ネット上の差別者は、既存の人権団体などへの抗議を装うのが常とう手段と指摘。その偽装を見破る知恵を身につけることの重要性を訴えた。

     討論では最後に、ネット上の人権侵害の対応策として、表現の自由との関係を慎重に検討しつつ、法規制を含めて考える必要があるとされた。また、ネガティブな情報のみを流通させないため、人権問題の理解に有効なポジティブな情報を提示していく取り組みの重要性にも話が及んだ。【戸田栄】

    大阪国際大

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