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神奈川・NZ男性死亡 精神科の身体拘束考えよう 長谷川教授講演

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精神科病院の身体拘束についてニュージーランドの医療関係者らにインタビューした内容を報告する杏林大の長谷川利夫教授 拡大
精神科病院の身体拘束についてニュージーランドの医療関係者らにインタビューした内容を報告する杏林大の長谷川利夫教授

 ニュージーランド人の男性が2017年、神奈川県の精神科病院で身体拘束を受けた後に容体が急変し亡くなった問題で、「精神科医療の身体拘束を考える会」代表の長谷川利夫・杏林大教授が昨年12月14日、東京都江戸川区での学会で講演した。長谷川教授は患者の行動制限について「日本でもデータを収集して議論を深め、変化を起こさなければいけない」と訴えた。

 男性は日本で英語講師をしていたケリー・サベジさん(当時27歳)。17年春、そううつ病で神奈川県内の精神科病院に措置入院した直後に両手両足と腰をベッドに拘束された。サベジさんは10日後に心肺停止し、その後、転送先で亡くなった。

 精神科病院における身体拘束は、精神保健福祉法で「自殺を企図している」など三つの条件に当てはまる際に認められているが、遺族は開示されたカルテなどを根拠に「不必要な身体拘束で問題がある」と訴えている。

 講演で長谷川教授は、昨年10月にニュージーランドを訪問した際の映像を紹介。サベジさんを診察したことのある男性医師は「尊厳のないひどい死で、私も心を痛めている」と顔をゆがめた。国立精神保健研究センターで面会した女性専門家は「拘束や隔離は、もはや治療とみなされていない」などと発言していた。

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