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大学倶楽部・東海大

国立ハンセン病療養所 医学生の臨床実習導入 浜松医科大と 医療充実の一歩に

国立駿河療養所などで臨床実習するカリキュラムを進めた宮嶋裕明・浜松医科大教授

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 昨年6月上旬、駿河療養所内の治療棟の診察室。「調子はいかがですか」。療養所の医師が入所者に症状などを尋ねた。問診の様子を、そばに座っていた白衣姿の浜医大医学部6年生、青木大宗(とものり)さんは注意深く見つめていた。

     浜医大が学生を実習させるようになったきっかけは、数年前にあった難病の専門家が参加した学会だった。実現しない将来構想など療養所が話題になり、療養所側から医師の派遣を打診された。

     約40年前には、浜医大にいた東京大出身の講師の方針で、研修医を短期間派遣していた。その一人が、今の浜医大副学長で神経内科学が専門の宮嶋裕明教授(62)。1週間ほど滞在し入所者を診察したが、その後講師が東大に移ると派遣も途絶えた。今回の療養所の打診にも、すぐに出せる医師がおらず断らざるを得なかった。

     ただ、過去の経緯や、学生のうちに療養所でしか知り得ないハンセン病について知っておいた方がいいという思いから、宮嶋教授が中心となり、約2週間の難病の臨床実習でハンセン病が学べないか検討。実習のための試験を通った医学生がなれる「スチューデント・ドクター」のカリキュラムで、実習先の一つに療養所を入れた。

     カリキュラムは2017年に始まったが療養所で実習する希望者はおらず、今年初めて青木さんが参加。リハビリや介護、看護ケアも体験した。東海大医学部の学生2人も今年、同様の取り組みで学んだ。

     青木さんは「痛ましい歴史を持つ疾患の医学的な特性や社会的な背景を入所者から直接うかがえた。医師として働く上で必ず生かしたい」と振り返った。入所者自治会の会長、小鹿美佐雄さん(76)は「まずはハンセン病を知ってもらうことが重要なので、来年も希望する学生がいればありがたいです」と期待を寄せる。【奥山智己】

    東海大

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