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近江を舞台にした歴史小説2作を昨年末に出版した作家で上智大教授の赤神諒(あかがみりょう)(本名、越智敏裕)さん(47)が2月1日、大津市の滋賀県公館で三日月大造知事を表敬訪問した。
赤神さんは京都市出身で同志社大学文学部卒。在学中に司法試験に合格した。2017年、「大友二階崩れ」で第9回日経小説大賞を受賞し作家デビュー。弁護士活動もしており、「ブレーク寸前」と語る異色の歴史小説家だ。
赤神さんは甲賀忍者と室町幕府の戦いを描いた「神遊(しんゆう)の城」と、戦国時代の朝倉家などの盛衰をつづる「酔象(すいぞう)の流儀」(共に講談社刊)を紹介。「近江は都に近く、壬申の乱や戦国武将による戦いなど日本の歴史を変える事件が多く起きた地だ」と語ると、三日月知事が「滋賀に滞在して調査、執筆してください」と呼び掛けた。また、赤神さんが「作家は家で孤独な戦いをしている反動で、外では意外とよくしゃべる。県にもアイデアなどで協力できる」と申し出ると、知事は「また、お会いしましょう」と応じた。【北出昭】