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大学倶楽部・神戸大

安藤さんら帰国報告 他国の被害者視点も必要

「まず謝罪をするのが、聞いてくれる人たちに対する配慮だと思った」と話す空民子さん(左)と、安藤真子さん

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 船で各国を回りながら被爆者が体験を証言する「おりづるプロジェクト」(NGO「ピースボート」主催)に参加した広島市東区出身の神戸大大学院生、安藤真子さん(24)=兵庫県宝塚市=と空民子さん(77)=広島市中区=が中区で帰国報告した。真珠湾攻撃の舞台となったハワイなどで証言したことに触れ、「一方的にヒロシマを発信するだけでなく、他の戦争被害者の視点を持つ必要性を感じた」と語った。

     船は昨年9月に横浜港を出港し、ギリシャやスペイン、ニューヨークなど世界各地を108日間で回り、同年12月に帰港した。14カ国17都市で、約1200人に被爆証言をした他、2017年に国連で採択された核兵器禁止条約の早期発効を求める「ヒバクシャ国際署名」を1842筆集めた。

     空さんは3歳の時、爆心地から1・4キロの稲荷町(現南区)にあった自宅で被爆した。当時の詳細な記憶はないが、「建物がなぎ倒され、早く逃げないと死ぬ」と恐怖感を抱いて逃げたことを覚えている。

     被爆者と共に核廃絶を訴えるユース特使の安藤さんは高校時代から平和活動に取り組み、「ヒロシマを客観的な立場から捉えたい」と考えてきたという。「(被害のみを強調し)自分が受けた傷を痛いと叫んでいるだけだとは思われたくなかった。シンガポールなどの訪問を通じて、日本が説得力を持って世界平和を訴えるにはどうすればいいか考えた」と振り返った。さらに「草の根レベルで訴えることはできたが、具体的に核兵器をなくすために動けたかというと実感は薄い」と率直に語り、「核抑止力を信じる政治家など、違う立場の人たちへのアプローチ方法を考えたい」と次の目標を見据えていた。

     空さんは今回の旅で印象に残った場所としてハワイや日本が占領したシンガポールを挙げた。証言の際は「原爆を落とされた、とだけ話すより、受け入れられやすい」と考え、最初に「日本がしたことを謝りたい」と語りかけたという。ハワイでは参加者から「アメリカの原爆投下を申し訳なく思う」との発言があり、空さんは「お互いに許し合う気持ちが生まれた」と話した。【小山美砂】

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