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共立女子大は福井市の郷土食材「打ち豆」を使った「打ち豆のキーマカレー」を開発した。5月9、10日に同市内の全小中学校の給食で提供される。
この試みは今年2月の打ち豆の春巻きに続き2回目。2017年に同市と連携協定を締結したことにより実現した。
打ち豆は大豆を石臼の上でつぶし、乾燥させたもの。福井県では伝統的な大豆の保存食として使われている。昨年8月から、同大家政学部食物栄養学科の木下伊規子教授のゼミナールに所属する管理栄養士専攻4年生(当時)の5人が開発に取り組んだ。過去3年分の同市の給食メニューを分析し、和食に使われることが多い打ち豆を小中学生が好きなカレーにアレンジした。昨年10月には福井市でのフィールドワークも行った。
カレーはひき肉ベースで、打ち豆とタマネギ、ニンジンなどの食感がアクセントとなっている。市特産のミディトマト「越のルビー」の水煮も加え、甘みを引き出した。そのほか付け合わせとして、「ジャガイモと小松菜の青のりあえ」などのメニューも考案した。
開発に携わった学生らは「みじん切りにすることで均一に盛り付け、野菜をたくさん食べてもらえるようにした」「給食では固形コンソメが使用できなかったため、味のまとめ方に苦労した」と話した。
木下教授は「家庭でそろう材料で調理できるよう工夫した。給食を食べた子供たちに親子で作ってもらいたい」と期待を込めた。【丸山仁見】