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熊本県南阿蘇村で特産のソバを打って味わえる体験型観光交流施設「南阿蘇そば道場」が、同村の道の駅「あそ望の郷くぎの」内に移転オープンした。村は道の駅との一体化で、ソバのさらなる消費拡大を狙う。移転初日は関係者によるテープカットの他、東海大学農学部の学生3人がそば打ちに挑戦した。
南阿蘇村のソバ栽培は、作付面積150ヘクタールだった最盛期からは減少したものの、現在も約80ヘクタールの農地で作付けしている。
そば道場は、もともと合併前の旧久木野村が1990年に開設した。今回、南阿蘇村が約1キロ離れた道の駅へ移転させたのは、雨天時の集客力強化に加え、熊本地震で被災した水田を利用し、水が少なくて済むソバ栽培への転用を促すことで、最盛期の勢いを取り戻したいとの狙いもある。
新施設は木造平屋建てで335平方メートル。総工費2億499万円。最大24人がそば打ちを体験でき、阿蘇五岳を眺めながら食事が楽しめる飲食スペース(64席)ですぐに味わえる。
同大3年の河田篤典さん(20)は「地元農家の指導を受け、そばの打ち方が分かって面白かった。窓の景色も雄大で楽しめた」と話した。【杉山恵一】