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世界で初めて5大陸最高峰の登頂や北極点単独到達を遂げた冒険家、故植村直己さんの精神の継承を目指す「日本冒険フォーラム」が11月17日、明治大アカデミーホール(東京都千代田区)で開かれ、約800人が参加した。フォーラムは2011年、15年に続いて3回目で、植村さんの故郷、兵庫県豊岡市が主催し、植村さんの母校・明大の協賛、毎日新聞社などが後援した。
豊岡市の中貝宗治市長によるプレゼン「豊岡の挑戦~Local & Global」に続き、ゴリラ研究で知られる京都大の山極寿一学長が基調講演。「冒険は人間らしい営み。好奇心と未来に関心がないとできない。植村さんがそうだったように、その経験や体験を伝えていくことに意味がある」と話した。
パネルディスカッションでは、「山と渓谷」元編集長の神長幹雄さんをコーディネーターに、ゲストに俳優の市毛良枝さんを迎え、山極さんや東京五輪・パラリンピック組織委アスリート委員の田口亜希さん、写真家の小松由佳さん、探検家・作家の角幡唯介さんが「挑戦し続けるこころ」をテーマに、自らの体験などを語り合った。
今回のフォーラムに関連し、同大アカデミーコモン地階特別展示室では、植村さんの語録を基に、イラストレーターの黒田征太郎さんが絵を描いた「植村直己さんがイノチをかけてつかんだコトバ」展を開催している。12月17日まで。【中根正義】