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大学倶楽部・大阪教育大

北極について考えるボードゲーム 学生らが体験演習

ボードゲーム「The Arctic」の説明をする国立民族学博物館特任助教・人文知コミュニケーターの大石侑香さん(中央)

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それぞれの役割になりきり、意見を出し合いながらゲームを進める学生たち

 大阪教育大は11月27日、北極を取り巻く環境の変化について考える教育向けボードゲーム「The Arctic」の体験演習を大阪府柏原市の同大柏原キャンパスで実施した。学生や関係者ら15人が参加した。

 ゲームは4~6人でプレーする。プレーヤーは研究者、先住民、開発業者、外交官などになり、それぞれの役割カードの裏に目標数値が設定されている。北極に見立てたボード上に33枚の海氷を模したカードを並べてゲームスタート。温暖化で北極の海氷が減少するように、外周からカードをめくっていくと、トナカイの大量死や海洋汚染事故、グローバル資本の進出など、さまざまなイベントが発生する。ゲーム終了時の数値が、役割カードの目標数値以上なら達成、下回ったら未達となる。

 ゲームは、国立極地研究所や海洋研究開発機構、北海道大などで構成する「北極域研究推進プロジェクト(ArCS)」と、日本科学未来館が共同開発した。同大教育学部の井上岳彦特任講師が企画し、ゲームの開発に携わった国立民族学博物館特任助教・人文知コミュニケーターの大石侑香さんが講師を務めた。

 大学生を対象とした体験演習は初めて。将来にわたって持続可能な社会を構築する担い手を育む「持続可能な開発のための教育(ESD)」の可能性を学生たちに考えてもらうことが狙いだ。

 ゲームで発生したトラブルに対処するには、事前に調査研究や整備事業を行う必要があり、限られた予算で何を実施するか、プレーヤー同士の話し合いが重要となる。演習では、4~6人のグループに分かれて、世界遺産登録をするかなど、その効果について話し合いながら考えたり、文化人類学者役の人が研究を採用してもらうために開発業者役を説得したりと、各グループで活発にコミュニケーションをとっていた。

 ゲームが終わると自主的に反省会を始め、「目標数値の下がるイベントを連続で引いたのが痛かった」「無駄になった事業があったから、最初から協調して決めていかなければならない」など、プレーを振り返った。

 井上特任講師は「学生たちは北極域環境の複雑な事情を学ぶとともに、実際の教育現場でこのゲームをどう利用するかを考えながらプレーしたようだ」と分析した。大石さんは「大学生対象の体験演習は初めてで不安もあったが、すぐにゲームの構造を理解し、攻略と結びつけながら何を考えなければいけないかを話し合ってくれた」と話し、「主体的に考える力やコミュニケーション力を養う教材として、学校教育や企業研修にぜひ活用してほしい」と期待を寄せた。ゲームは今後、東京都江東区の日本科学未来館などで貸し出す予定だという。

大阪教育大

公式HP:http://osaka-kyoiku.ac.jp/
所在地:〒582-8582 大阪府柏原市旭ケ丘4-698-1
電 話:072-976-3211

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