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無線電力伝送で世界最高変換効率 伊東教授が名古屋大の天野教授と発表

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飛行中のドローンへの無線電力伝送のイメージ図 拡大
飛行中のドローンへの無線電力伝送のイメージ図

 金沢工業大学の伊東健治教授と名古屋大学の天野浩教授による記者発表が9月23日、オンラインで行われ、マイクロ波を用いた無線電力伝送の鍵となる「受電部」の技術開発において、従来よりも飛躍的に変換効率が向上したことが発表された。

 無線電力伝送は電源ケーブルを必要としない電力供給技術で、スマートフォンの充電など、小型家電への近距離の充電で実用化されている。離れた場所の給電が可能になれば、飛行中のドローンや電気自動車(EV)への給電、防災センサーネットワークの構築、自動化に使われるFA(ファクトリーオートメーション)機器などへの高効率な送電のほか、宇宙太陽光発電などにも応用できるため、世界中で研究開発のしのぎが削られている。

 電力伝送にマイクロ波を使うとより遠くに送電することが可能だが、従来は受電した電力を直流に変換する電力変換効率が低く、また受電できる電力が小さいという課題があった。

 金沢工業大学の伊東教授の研究グループでは、アンテナ・回路・デバイスを一体設計した「レクテナ」と呼ばれる新構造の整流回路付きアンテナを開発。マイクロ波電力1ワット入力時に従来は70%の電力変換効率だったのに対して、世界最高の変換効率となる92・8%を達成した。

 また、受電電力の大電力化については名古屋大学の研究グループが、青色発光ダイオード(LED)に使われるガリウムナイトライドを使った整流素子を開発し、従来のガリウムナイトライド素子に比べて3倍の高パワー化の実現に成功した。

 今後、両研究グループでは、2022年末までに、開発した二つの技術を組み合わせ、世界最高の10ワットクラスのマイクロ波帯無線電力伝送システムの受電部開発を目指す考えだ。

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