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学科を越えて学生が提案するコロナ禍の暮らし 「異分野連携実践演習」開講

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母親が新型コロナウイルスの濃厚接触者となった時の住居の使用法を提案 拡大
母親が新型コロナウイルスの濃厚接触者となった時の住居の使用法を提案
「生活時間シート」を作成し、生活の流れを組み立てる 拡大
「生活時間シート」を作成し、生活の流れを組み立てる

 日本女子大学家政学部は今年度後期から新たに「異分野連携実践演習」を開講した。「生活」の視点で専門的に学習してきた同学部の学生が、さまざまな課題を抱えた人々の日常生活を支える方法について、学科の垣根を越えて複数の分野で連携し、異なる視点から問題提示や解決策の提案を行う。

 今年度は家政学部食物学科と住居学科11名の学生が2グループに分かれ、「COVID-19(新型コロナウイルス)と共に生きる暮らしの提案」を課題としてコロナ禍の中での現実の「暮らし」の在り方について議論を重ね提案した。

 課題として、「夏休み中に、母親がCOVID-19濃厚接触者となった東京都郊外の住宅地で暮らす3世代の家族が、母親を家庭内隔離しながら、安全に日ごろの暮らしを維持することができるか考える」と設定。学生たちは「大切にしたい暮らしのポイントは何か」を観点に、オンライン会議システムなどを駆使して、暮らしの質を維持しつつ、衛生的な安全に配慮した生活を実現する工夫について、家政学の視点から議論を進めた。

 12月12日に行われた最後の授業では、学生たちがこれまで検討してきた成果をオンライン遠隔授業で発表した。あらかじめ設定された家族構成と状況、居住地や住居の間取り、新型コロナウイルス感染症対策の資料などから「家族で大切にしていくこと」などのモットーを決め、家事の中心であった母親が担っていた食事、洗濯、掃除、買い物、祖父の介護などを、家族それぞれがいつ、どこで、どのように行えば安全か考察した。

 具体的に「生活時間シート」を作成し、住居の生活動線を考え、母親専用のトイレの決定、食事は調理せず提供できるミールキットや冷凍食品を活用し、母親の代わりに子供たちが祖父の介護をするなどの暮らし方をまとめ、日常の生活の質を維持しつつ、非日常を生活するための提言をした。

 学生からは「住居学科の学生と関わることができ、視点が広がりうれしかった。短期間でいろいろ考える視点があり、全部を整理することが難しかった」「食物学科と住居学科で意見をすり合わせることが大変だったが、他の分野の視点でも考えることができて良かった」との感想が寄せられた。

 担当教員の家政学部食物学科の太田正人教授は「新型コロナウイルス感染症が世界的に蔓延(まんえん)している現状で、『生活者の視点』を大切にする家政学と、その発祥である本学が社会的に果たす役割を示唆できる授業ではないか」と話している。

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