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高石ゼミのチームが「知財活用スチューデントアワード」優秀賞 APD向けの集音装置開発

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チーム「おちゃっぴぃ」が企画したペンダント型集音器(試作イメージ) 拡大
チーム「おちゃっぴぃ」が企画したペンダント型集音器(試作イメージ)
在宅のメンバーとともに発表原稿を推敲(すいこう)するメンバーら 拡大
在宅のメンバーとともに発表原稿を推敲(すいこう)するメンバーら
チーム「おちゃっぴぃ」のメンバーら 拡大
チーム「おちゃっぴぃ」のメンバーら

 亜細亜大学経営学部経営学科の高石光一教授の3年生ゼミナールチーム「おちゃっぴぃ」が考案した、聴力検査では異常が見つからないが、言葉が聞き取りづらいAPD(聴覚情報処理障害)を抱える人向けの集音装置が、昨年12月12日に開催された「2020年度知財活用スチューデントアワード」(西武信用金庫主催)で2位にあたる優秀賞を受賞した。

 コンテストでは学生らが、企業などが第三者とライセンス契約する意思のある技術情報(開放特許)などを利用したビジネスアイデアなどを企画した。地区予選を通過した6大学11チームがプレゼンテーションを披露し、審査員が講評した。当日中に各賞が決まり、オンラインで表彰式もあった。新型コロナウイルス感染防止の観点から今年度はオンラインでの実施となった。

 チームは、APDを抱える人向けのペンダント型の「HAPPY talk(ハッピートーク)」の開発を考案。イヤホンとペンダント型の集音装置、情報処理アプリを連動させ、必要な情報を文字に要約・再生する製品を企画した。

 APD専用の機器は販売されておらず難聴者用の機器が活用されているが、高額であったり、身につけること自体に抵抗を感じたりする人も多く、普及に至っていない。また、チームに障害学生をサポートするピアサポーターがいたこともきっかけの一つとなった。

 チームは、APDに関する知識を深める過程で、聴覚障害学が専門の国際医療福祉大学の小渕千絵教授に話を聞いたことから、「当事者の声を拾うだけでなく社会的課題の解決にも貢献したい」と実現化に向け勢いをつけた。

 ブログサービス「note」を活用してAPD当事者に現状の悩みや希望をヒアリングしていく中で、理想とする製品イメージを固めた。同コンテストは、中小企業と連携して製品開発を行うことがコンセプトとなっており、会話を目的とした集音器を製造している企業などにヒアリングを重ね企画を練り上げた。

 審査会では、理想を追求した姿勢▽APDだけでなく高齢者にも拡がる市場の大きさ▽ターゲット層の拡大により単価の改善が見込める▽施設設備としても活路が見込める――などの点が評価された。今後は製品化に向け企業との連携に力を注いでいく。

 チームメンバー8人をまとめたリーダーの川名南美さんは「コロナ禍で、皆で集まることができず、課題やアルバイトを終えてから夜中にオンラインで打ち合わせをしたこともあった」と振り返った。「経営学科で取り組んでいたスチューデントカンパニー・プログラム(学内に会社を設立、商品の開発・生産・販売を行う、実技体験型の経済教育プログラム)での株式会社経営の経験をアウトプットしながら挑むことができた。チームで社会問題に向き合い、当事者の声を聞き、製品を世に出して社会を変えていく一歩を踏み出せた達成感を感じている」と語った。

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